第1178話 でしょうね

 皆さん、揚げ物はお好きですか?

 私はね、もう大好き。


 トンカツはね、脂身が苦手なのであんまり食べないんですけど、ヒレカツならもう全然ウェルカムだし、唐揚げなんてあれ正義の具現化でしょってくらい大好きだし、フライドポテトなんかもね、もしかして無限に食えるんじゃないのかな、って食べてる時は思いますもん(そんで後からもたれちゃう)。


 ただ、ご家庭で揚げ物をするって結構大変。


 現在宇部家はIHコンロなものですから、まだ揚げ物のハードルは下がったんですけど、それにしてもですよ、なんかね、IHさんの方で、『この鍋は駄目です』『油の量が足りてないので駄目です』みたいなこと言ってくるんですよ。

 私はですね、まぁケチなのと、後は単純に油をいっぱい使うのが怖いので(ひっくりかえしたら死ぬ)、小さめの鍋を使うか、もしくは深めのフライパンで揚げ焼きするか、っていう感じなんですけど、ウチのIHさん、小さい鍋での揚げ物を絶対許してくれないマンなんですよ。なんか、既定の大きさ(?)みたいなのがあって、これ以上の大きさを使用してください、そんで油もこれくらい入れてください、みたいなことを要求してくる。


 無理よ。

 そんなでっかい鍋で油たぷたぷで揚げるの怖いもの。私の揚げ物スキル2くらいだからね? 跳ねるのも怖いしさ。


 なので、ここ最近、揚げ物は旦那がやってくれています。

 彼曰く、


「こんなの、ベビーサンダ(ディスクグラインダ)の火花に比べたら全然大したことない」


 だそうで。

 一体彼は何の仕事をしているのでしょう。私は旦那が何屋さんなのか正直さっぱりわかりません(マジで色んなことしてる)。わからないけどひたすら恰好良い。働く男、恰好良い。


 それでもまだ先述の通り、IHなものですから、まぁ天ぷら火災と呼ばれる揚げ物中の火災の可能性は低いと思っておりますし、基本的にはやっぱりフライパンでの揚げ焼き(設定を『揚げ物』にさえしなければ突っ込まれない)ですし、何が何でもコンロから離れない私ですので、まぁ大丈夫だろうとは思うんですが。


 ただそれでもね、やはり備えたいじゃないですか。

 天ぷら火災に限定せずとも、いつ何時、フライパンからフランベしちゃうかわからないじゃないですか。そういう時どうしたらいいんだろう、って。宇部さんはね、そういう危機意識だけはあるんですよ。こういう時はこう、みたいな脳内シミュレーションもしたりするんですよ。ただ問題は、それがあっているかどうかっていうのと、実際に出来るのかっていうのと、それに必要な物を一切用意してないっていう部分なんですけど。駄目じゃねぇか。


 それでですよ。

 まぁ、天ぷら火災が発生したらですね、よく聞くのは、濡れた布巾を鍋に被せて空気を遮断するとか、あと何でかわからないけど、マヨネーズをボトルごとぶち込む、ってやつね。この場合、マヨネーズはキューピーハーフでも良いのかしら。


 これならね、全然すぐ用意出来る。

 布巾なんてもう全然ある。水もじゃぶじゃぶ出る。

 マヨネーズだって大丈夫。ハーフなのがちょっと心配ポイントだけど大丈夫、ある。


 って思っていたらですね、ネット記事で、


 どっちも駄目、って書かれてて。


 布巾は、完全に覆うのが難しいから駄目。

 マヨネーズは投げ入れた際に油が飛び散って危険なので駄目。


 ふえぇ、そうなのぉ……? じゃあどうしたら良いの? そんなこと書くんだから、最適解も教えてくれるんでしょぉぉ?


 もちろんね、ちゃんと書いてて。あぁ良かった、これで安心。と思ったらですね。


 消火器を使ってください。


 って書いてて。


 だろうね。

 でしょうね。

 そりゃそうよ、そのためのものですから。


 違うじゃん。

 そういうことじゃないじゃん。

 そういうのがない時にご家庭にあるもので対処するための方法、って話だったじゃん。消火器があるならそれを使いますよ。なんかさ、まぁ絶対違うのはわかるけど、例えば、ホットケーキミックスを袋ごと投げ入れてください、とかそういうのを求めてるんですよこっちは。


 消火器があるなら消火器を使いますよ。そうでしょう?

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