令和4年5月

第1167話 三度、パンティ

 まーたパンティの話かよってね。

 5月始まったってのにパンティの話かよってね。もっと爽やかなカルピスウォーターみたいな話をしろってね。ねぇよそんな話。


 しかもこのパンティの話、やっぱりTwitterで先にしてるんですもん。Twitter先行。なんでしょうね、サポパスの限定ノートみたいですね。いや、Twitterのは鍵かけてないので、見ようと思えば誰でも見られるんですけど。


 いや、ほら、パンティなんですよ。旦那のね。


 あっ、結局ですね、前回も期待したほどPVは伸びませんでした。せっかくタイトルに『パンティ』って入れたのにね、引っかかりませんでしたね、だーれも。ちぇっ。もうバレてるのかな、このエッセイにはエッチなお姉さんなんて出てこないってことを。


 それはそうと、旦那のパンティなのです。例のね、絹婚式(結婚12年目のやつ)のお祝いにシルクのパンティをプレゼントしちゃおうかな、ってやつ。


 とにかく高くて。

 Amaz○n様で見つけたのは『アイスシルク』ってやつなんですけど、どうやらそいつ、ちゃんとしたシルクではないようで。なのにたけぇってどういうことだよ。


 それでですね、ここ数日はずーっと旦那のパンティのことばかり考えてたんですよ。寝ても覚めてもパンティですわ。もうここまでくると変態ですよ。何色が良いかなとか、デザインは多少攻めた方が良いのかなとか。いやいやシルクのパンティなんて上品なやつに決まってるんだから、そんな攻めたデザインとかねぇだろう、ってね。


 そんなパンティ漬けのある日のこと。


 しまむらに行ったんですよね。別件で。

 まぁ旦那の部屋着を買いに行ったんですけど。まだまだ朝晩冷えるんでね、薄手の長袖を探しにね。そうそう、旦那の部屋着で何が難しいって、サイズと手触り、そしてプリントなんですよ。


 サイズはまぁ良いとしても、手触りとプリントというのはですね、もう完全にこちらの都合です。私がね、もう日常的に抱きつくから。手触りが良い方が良いに決まってるんですよ。そうでしょう? 子ども達も触れ合いに来るし。

 そんで、油断しがちなのがプリントなんですよ。太字のプリントなんかはね、あれ、ヒヤッとするんですよ。着てる方は良いんですけどね、油断してガバっと胸に飛び込むと、


冷たいっしゃっけぇっ!」


 ってなるんですよ。

 思わず方言が飛び出すんですよ。北海道も(たぶん)東北も『冷たい』を『しゃっこい』って言うんですよ。秋田だと「冷たいのください」は「しゃっけぇのれ」ですかね。何なら「しゃっけぇけれ」の方が発音として正しいかもしれません。それはまぁ良いんですけど。


 とにかくプリントは太字でババーンってのは駄目ですね。心臓に悪い。無地、あるいはワンポイントがベストですね。


 そう、そんな部屋着を探していたんですが、男性下着コーナーが目に入って。


「あっ、忘れてた。旦那のパンツも買わないと!」


 それでですね、多少攻めた柄のパンツを買ったわけです。リアルなヒョウ柄とリアルないちごの柄のやつ。きっとヒョウ柄は子ども達も喜ぶだろうし、もしかしたら旦那もバルパンサー(太陽戦隊サンバルカンの黄色いやつ)のポーズしてくれるかもしれないしな! いちごはたぶん娘がはしゃぐだろうし!


 って、ウキウキと部屋着とそのパンツを買ってですね、帰宅してタグとか切ってて気付いたんですよ。


 これ、全然シルクじゃねぇな、って。

 私、ただただ旦那のパンツ買っただけの人だな、って。

 目的は絹製品を買うことであって、パンツを買うことではなかったんじゃないのか、って。パンツのインパクトでシルク部分が消し飛んだみたいで。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る