第958話 例の列車

 もうおわかりですね。いまこの日本で『列車』といったら、あれしかない。


 鬼滅の刃無限列車編(遅い)。


 なんて書きましたけど、私はちゃんと見てません(まだ)。あっ、ちなみにネタバレもありますから、いつものホラーのやつとは違ってこれはマジで我慢ならねぇって方は早々にブラウザバックしてくださいね。


 娘がですね、これをすごく楽しみにしてまして。そんでほら、映画を放送するにあたって、その前におさらい的な感じで、アニメの総集編みたいなのをずーっとやってたじゃないですか。お菓子とかのパッケージやCMくらいでしか鬼滅を知らなかった娘ちゃんは、もう大興奮でですね。ここ数週間、プリキュアの『プ』の字もありませんでした。


 娘はですね、本編を見る前から胡蝶しのぶさんがお気に入りでして、百均でしのぶさんの柄の布が入荷した時に早速マスクを作ったりしたのですが、かなり喜んでくれたものです。

 

 そんなこんなで録画した本編(の総集編)を何度も何度も見て、善逸君の勢いのあるヘタレに爆笑しつつ、例の列車編を楽しみにしていたわけですね。


 ここで我々に一抹の不安がよぎるわけです。


「この映画で煉獄さん死ぬけど、この子大丈夫なのか……?」


 本編も映画も見てないのに、その辺は知っている私です。私基本的にネタバレOKな人間なので。推理モノのトリックと犯人をバラされても全然平気。


 でもまぁ子どもだし、別に煉獄さん推しってわけでもないし、大丈夫だろう。そんな結論に達して、いざ乗車!


 が、放送は21時でしたので、当然宇部家の良い子達はおねんねしてますんで、見るのは翌日の日曜。私はお仕事です。


 午前中働いて、さて、休憩だ、とスマホをチェックすると旦那からのLINEです。だいたいお昼ご飯を食べている子ども達の画像が添付されてるんですけど……。


「煉獄さんがいなくなり、娘がショックを受けている」


 よもや――!


 これぞまさによもやよもやでしたわ。余談ですけど、私普段から「よもや」って用いるタイプなんですけど、ある時期を境に「ちょ、『よもや』って(笑)」ってやたらいじられると思ったら彼のせいだったのね、っていう。それはどうでも良いんですけど。


 よもや娘がそこまでショックを受けるとは! えぇ、5歳児って結構しっかりめに人間じゃん!(酷い)


 ただ、その後、ドラえもんを見て回復したらしいので、その辺はさすが5歳児だな、って。


 さて、この手のアニメを視聴すると必ずと言っていいほど聞かれるのが、


「パパ(ママ)は鬼滅の中で誰が好き?」


 というやつ。

 ちなみに旦那は悲鳴嶼ひめじまさんという方が好きみたいです。何かいつも泣いてる身体の大きい方でしたね。何で? という娘の問いに対して、「最強だから」と返していました。えっ、彼が最強なの? 私てっきりキャラ的に煉獄さんが最強かと思ってましたわ。最強キャラがやられる→絶望、からの主人公が怒りでパワーアップみたいな話かと思ってたんですけど。


 で。

 ママですよ。

 ママは? って。


「ママはね、猪被ってる子が良い」


 だってママ、人外好きだから! 人外好きっていうか、獣頭が好きだから!! これで中身が紳士なら完璧だったんですけどね。まぁ、上半身裸裸の時点でねぇ。


 そしたらね、当然のように、何で? って聞かれますわ。


「猪が可愛いからだよ☆(まさか獣頭フェチとか、こんな小さい子に言えるわけねぇ)」


 って返したんですけど、あんまり納得してませんでしたね。えぇー、猪可愛くないよぉ〜? って。何言ってるんだ。美女と野獣の野獣と変わらねぇだろ。まぁあれも可愛いかって言われたら……うん……まぁ、可愛くはない……かな?


 ちなみに息子はまったくハマってません。


 何でだ。お前こういうおどろおどろしいの好きなんじゃねぇのか!? やっぱり特撮じゃないと駄目なのか!? 造形的には昭和ライダーの怪人と通ずるところがあると思うんだけど!?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る