第734話 自分を追い込む

 先日ここで書いた、書きたくて仕方ないやつの話なんですけど(※第723話 贅沢な悩み)。


 そのうちの一つ、いま一番ノリに乗って書いてるやつがあっという間に12万字を越えまして。おいおい自分史上最速だな、なんて思うわけですけど、さすがにここまで書いたら遅かれ早かれ絶対に公開コースだなと思っております。ただ、書きたいシーンを先に書いちゃってるために、飛び飛びになっている箇所が結構あるものですから、それをまぁうまいこと繋いだりっていう作業もあったりするので、とにもかくにも完結させるまでは公開出来ない感じです。何とかキャラ文の締め切りには間に合わせたいですね。目指せ三月中に公開。


 それでですよ。

 それが桃太郎の話なんですけど。


 この話を書くにあたって、ふと「桃太郎って、結局なんで桃に入ってたんだろう」って思ったんですよね。あれ結局作中で述べられてませんよね? それともあれ、古の文献とかには書いてあるのかな? まぁ、書いてあったとしても、もう知らんぷりしますけど。


 私の知ってる桃太郎って、とにかく何の説明もなしに桃の中に入ってて、おばあさんがそのバカでかい桃(中に赤子)を担いで持って帰り、パッカーンと割ったらおぎゃあ! なんですよ。


 そんで、すくすく育って、どこからか鬼が悪さしてまっせ、みたいな噂が流れてきて、よっしゃそんならおいらがいっちょ懲らしめてやっか! みたいな感じになって、いつ用意したんだか、『日本一』って書いてる旗(?)みたいなの背負いつつ、いってきまーすって出発して、きび団子をチラつかせて犬猿雉を仲間にして、そんで気付けば船に乗って鬼ヶ島へゴー! な感じなんですよ。


 いや、よくよく考えたら、突っ込みどころ多いよな、って。


 まず、何で桃の中にいたのか、ってのも謎ですし。

 急に老夫婦のところに子どもが現れても近所の人がざわつかないし。

 ていうか、周りに人が住んでる雰囲気もないし。

 おばあさん、母乳なんて絶対出ないと思うけど、どうやって大きくなったの? とか。

 SNSもないだろうに、鬼の噂どこから流れてきたのって感じだし。

 島から出てきて悪さしてるんなら警察とか軍的な機関何してんのって感じだし。

 やっと出来た(血は繋がってないけど)息子を鬼退治に送り出すとか正気? って思うし。

 刀とかどこから調達した? おじいさんって、元武士なの? とか。

 ていうか、桃太郎、鬼を懲らしめられるほどの力あるの? いつの間にそんな訓練したの? とか。

 よくよく考えたら犬猿雉普通にしゃべってんじゃんとか。

 その船どこから出てきた? 船の操縦技術は? とか。

 

 もうね、そういうことばっかり考えちゃって。

 だから、いま書いてる桃太郎の話は、自分の中のそういう疑問を一つ一つ潰していった結果生まれた感じです。


 桃太郎はなぜ桃の中にいたのかとか。

 母乳なしでどうやって大きくなったのかとか。

 何がどうなって鬼ヶ島に行くことになったのかとか。


 ちゃんと自分が納得出来るように出来るようにって考えていったらですね、結果として――、


 ウチの桃太郎、桃が大嫌い、という結論に至りましたね。


 途中からただの『太郎』になりましたわ。詐欺ですよこれは。桃太郎を期待して読み始めたのに、もう序盤から詐欺。


 さぁ、もうこんなこと書いちゃったら何が何でも最後まで書き切るっきゃねぇ!


 と自分を追い込んで頑張ります。

 あとあれですね、似たような話が既にあったらどうしようって怯えてます。ありそうで怖い。



 あっ、しまった!

 今日って猫の日(2月22日ニャーニャーニャー)じゃん!

 猫一切関係ねぇ! よりによって犬猿雉! 全然かすりもしねぇじゃん!! 

 

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