第723話 贅沢な悩み

 カクヨムコン終わったじゃないですか。読者選考もね。コンテスト自体は選考中なので終わってないんですけど、もう私に出来ることはありませんので、まぁ終わったわけです。


 で、毎年カクヨムコンが終わりますと、もう気が抜けちゃう感じで、ほんっとーにこのエッセイしか書かなくなると言いますか、かろうじてこれだけは書いてるっていう状態になるんですよね。ネタも出し尽くしたし、長編を書くとしても、何のコンテストもないのになぁ、みたいな。何かもったいないというか。長編出すなら何かしらのコンテストに新作として出したいというか。


 なのに、今回はもう書きたいやつがたくさんあってですね。そうなると、「アラー、宇部さんたら羨ましいわぁ」なんて言ってくださる方もいるんじゃないかと思うんですよ。ねぇ、書きたいのがたくさんあるとか、贅沢な悩みですし、何だよおい自慢か? 表出ろや、って話ですよ。


 いや、それがですね。


 ぜーんぶ2~30000字くらいで止まってるんです。わかります? ここまで書いちゃったら最後まで書かないと、みたいな義務感というか、ここまで書いたやつをボツには出来ねぇ! みたいな。


 ちなみに(いつ書き上がるか全く未定の)その小説は全部で4つあって、


①かねてから絶賛放置中の父子バディもの……意外なことに50000字書いてた

②昨年いきなりブームが来た流動体生物との友情もの……あれ、これも40000字超えてた

③映画フランケンシュタインに触発されて書いた(んだったかな?)ドシリアスな人外もの……20000字くらい

④先週辺りから急に何か盛り上がっちゃって勢いのままに書いてる桃太郎の話……これは30000字くらい


 いつもはネタなんて泉を掘っても掘っても出て来なくて、あれー、ちょっとこの土湿ってない? 程度のをどうにかごまかして短編一本出来るかな? みたいな感じだっていうのに、ネタばかりが沸いて来るのです。

 

 おっと、待ってください。

 何よ、ネタがたくさんあるってやっぱり自慢なんじゃん、宇部さんたら面貸しな! ってことじゃないんです。問題は、それを文章に出来ない、っていう点なんですよ。最たるものがバトルシーンですよね。何せ特撮とかそういうのが大好きですから、頭の中にはぽんぽん浮かんでくるわけですよ。


 ただ、書けない。

 恰好良い必殺技名なんかも浮かばない。だって私の好きな恰好良い必殺技ってスペシウム光線とかウルトラ水流とか八つ裂き光輪ですよ? ライダーキックとかV3きりもみキックとか大切断ですよ? ウルトラマンタロウの必殺技はストリウム光線なのに、息子のタイガはストリウムブラスターなんですよ? もう平成ヒーローは『光線』なんて言わねぇのかよ(と思ったら令和ウルトラマンのZには『ゼスティウム光線』がありました。ホッ)。

 英語の辞書とにらめっこしてうんうん唸っても全然ですよ。そりゃあ父子バディにしますわ。お父さん(昭和世代)に助けてもらいますわ、私がな!(昭和の必殺技名はわかりやすくてダサいのが良いと思ってる)


 でも、せっかくだから今年はどうにか書き上げたい。

 とりあえずいま一番乗ってるやつを仕上げたい(そして父子バディが放置される)。そうなると、桃太郎の話になるわけなんですけど、ここでひとつ疑問があるんですよね。


 これって、ジャンル、何?


 桃太郎のお話なので、限りなく日本っぽい世界の、時代でいうと室町くらいかな? みたいな感じなんですけど、これ、異世界ファンタジーなのかな。日本っぽいけど日本じゃない(日本って断定しちゃうと時代考証とか色々面倒そうって理由)から、やっぱり異世界なんだよな?


 あと、異世界転生/転移系は異世界ファンタジーですけど、それじゃあタイムスリップして江戸に行く話は現代ファンタジーなの? 異世界じゃないよ? 日本だよ? いや、別に私の話はタイムスリップものじゃないけど。


 歴史なの? 私のイメージする歴史って実在した偉人が出てくる感じなんですけど。


 それとも、桃から生まれるし、SF? SすこしFふしぎの方のSF? いや桃から赤子出てきたら少しレベルの不思議じゃないから。


 ああ、あとあれですね、その話を書いてて気づいたんですけど、過去の日本イメージで書くと、英語が使えなくて難しいです。タイプとか、ショックとかそういう言葉が地の分でも使えない。昔やった『英語使っちゃいけないゲーム(ゲームって言ってる時点で……)』とか思い出します。クソ難しいです。

 

 あと、雉のキャラが難しいです。犬と猿は特徴あるけど、雉って何よ、雉って。

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