第543話 ファイブ

 珍しく、でもないんですけど、ネタがカツカツです。いつもならネタがないない言いつつも2日分くらいは予約してあったりするのですが、今回はガチのやつ。やはり皆がお休みですと大っぴらにPCでカタカタ出来ないものですから。頑張れ、私。


 というわけで、やはりこういう時に頼りになるのは子ども達。頼むぞネタ工場!


 さて、息子の話です。

 ちょいちょい書いておりますが、息子は年間360日お絵描きをしているお絵描き小僧でして、そろそろ描いたものに命を吹き込める能力に目覚めるなどし、異世界から勇者として呼ばれてしまうんじゃないかとハラハラしているのですが、最近では漫画制作をしています。


 宇部家には漫画がたくさんありまして、もちろんエロしいものばかりではないものの、人が死んだりとか血がドバーって出たりするやつもあるため、子ども達は見てはいけないことになっています。中にはウルトラマン(最近出たメカメカしいやつじゃない方の)なんかもあり、息子は興味津々だったりするものの、いまのところ、危険を冒してまで読みたいわけではないようです。


 それよりは、学校の図書館や学童保育に置いてあるような児童向けの漫画が良いようで、ちょいちょい読んでいるそう。そんで早速影響を受けまして、紙を何分割かしてそれっぽいものを描くようになりました。


 それを冊子状にして「読んで良いよ」と渡してくるわけです。


 これもう完全にあれじゃん。人気漫画家の幼少時エピソードじゃん。


「ええ、7歳頃ですかね。自分で漫画を描いて私達に読ませてくれるんですよ」


 インタビュアーにね、そう返しますよ私。


「まだ子どもですしね、見よう見まねなんですけど、ちゃんと漫画になってて、オチもあってですね、驚いたものです」


 なんてね。そんなことも言うでしょうね。そんで、「これがその時の漫画です」なんつって出すわけですよ。えーお母さんとっといてるんですかー? ってインタビュアーもびっくりですよ。もうね、捨てるに捨てられなくてとっといてるんですよ。段ボール何箱分? ってレベルの量ありますからね。いつか厳選して捨てねばとは思ってるんですけど。


 まぁ、その辺は置いときまして。


 その「読んで良いよ」に戻るわけです。何か四コマみたいなやつでした。タイトルは「タクシードライバードライブ」。たぶんこの『ドライブ』は仮面ライダードライブなんだろうなと思うような顔(ちょっと小さくて判別出来ない)のタクシー運転手が登場する漫画のようです。

 正直、ストーリーやオチはよくわからないのですが、それでも良く出来ていました。

 実はTwitterにあげようかと思って探しているのですが、何でも大事にとっておきたい親チームに反して、作者である息子先生は案外簡単に捨ててしまうため、見つかりません。


 さて、ここまで来てですね、「あれ? そういやタイトルの『ファイブ』って何ぞ?」って思った方、いるのではと思うんですよ。


 その漫画ですね、各話タイトルが『大○ぶ』なんです。これ、『第○部』のミスなんですよ。とにかくまぁ息子的には『第○部』って書いてるつもりらしく。


 で、その漫画をですね、今度はなんと旦那に読み聞かせしてくれたんですよ。漫画って読み聞かせ出来るんだ! といささか驚きましたが。


だい! 1部いちぶ!」

 

 とか言いながら一生懸命読んでくれてですね、私の時は「読んで良いよ」だったのに、とやや嫉妬しつつも見守っておりますと、お話はどんどん進み、5部に差し掛かりました。


 もう、お気づきですね。


「第! 5部ファイブ!」って。


 5部ファイブ!?


 えっ!? 何、それそうやって読むやつなの!?


 旦那とほぼ同時に吹き出しましたわ。


 いやお前、最高に面白いけど、それ素じゃないよね?! ないよね?! 大丈夫だよね?!


 

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