第464話 徹底除菌とよくしゃべる息子
先日ですね、息子の定期検診だったのです。歯のね。
しかし、このコ□ナですよ。歯医者さんなんて普通のお医者さん以上に危険ですからね。なんてったって、患者さんのお口の中を覗くわけで。唾も飛び放題ですから。
こないだ旦那が「コ□ナか?!」って時も内科の先生は、「これコ□ナじゃないっぽいな」と判断するまでかなりの距離を取って問診していたみたいですし。いや、それが悪いとかではなくてですね、当然だと思いますよ。お医者さんが罹ったら一大事なんですから。
けれども歯医者さんは問診だけではどうにもなりませんしね。それに「コ□ナかも」と思って訪れる場所でもありませんし、無自覚感染者がお口をアーンしている可能性もあるわけで。そんなこんなで予約していた検診がキャンセルされてしまいまして。緊急性のない定期検診は軒並みキャンセルしているとのことでした。それが「そろそろOKですよー」という連絡がきたものですから。
で、歯医者さんに行ったらですね。玄関に鍵がかかってるんですね。そこ、ガラス扉なんですけど、受付を見ても誰もいなくて。下駄箱のところにあのチーンってホテルのフロントにあるみたいなやつ置いてあるんですよ。それと『来院された方は玄関での問診にご協力ください』というホワイドボード。
成る程、ここで待て、というわけね。
しかし、チーン鳴らしてもなかなか来ないわけです。もっかいか? もっかいチーンしとくか? というタイミングで受付の女性がいらっしゃいましてですね。手には数枚の紙が。
まぁなんてことはない「咳や発熱はないか」「ここ最近県外へ行ったり、県外から来た人と接触していませんか」みたいな質問をそのガラスの扉越しに。そんで私も身振り手振りで『NO』のサイン。
そして無事問診をクリアしたら、やっと扉が開くわけですね。しかし、ここでそのまま待合室のソファに腰掛けられるかというと、そうではないわけです。
「それでは、そのままトイレの方へお進みください」
「こちらで手洗いをお願いいたします」
「お母様も診察室に入られます? であればお母様はこちらでうがいもしていただきます」
「はい、手洗いが終わったらこちらを向いてください。(アルコールスプレーしゅっしゅっ)よーくこすり合わせてくださいね」
「はい、お母様は、こちらでうがいをお願いします。30秒です。ブクブクうがいとガラガラうがいをお願いします」
いやぁ、細かい細かい。
でもここまでやらないとですよね。
マスクはもちろんしていきましたから、もうそこから先は完全にお口にチャックですよ。もう私は一言もしゃべりませんの構え。
とりあえず今回も虫歯0のようでホッとしました。
ただあれね、いまの歯医者さんってすごいんですよ。天井にテレビがついてるんですよ。だから椅子を倒すとテレビが見られるわけです。これには子どもも大喜びですわ。流れているのはもちろんEテレ。私が虫歯の治療で来院した際にはちゃんと(?)ワイドショー的なのを流してくれましたね。
そんでまぁ、お口をアーンして、磨き残しのチェック(汚れにだけ色がつく薬を塗ってもらう)をし、その後丁寧に磨いてもらい、歯の溝を埋めてもらうシーラントを塗ってもらって終了、と。なんですけども。
「
いやお前、口の中にきゅいんきゅいんする器具突っ込まれてんのに、よくそんなこと言えたな、と。私ならせいぜい「おああ」くらいなものですよ。まぁ、私の場合はがっつり削られてるからですけど。
それにしてもですよ、削ってはいないですけど、水の出るブラシできゅいんきゅいんやられてるんですよ。
「もう
めっちゃしゃべるな、お前!
口の中その状態ですげぇなお前!
歯科衛生士さんが苦笑いしてるから止めろ!
そこは思わずしゃべりましたね。
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