第434話 それで合ってたのかよ
今日のお休みも息子と二人。
あれですね、尾崎放哉みたい。『咳をしても一人』みたいな。『今日の休みも息子と二人』。いや、尾崎放哉に謝れ。
さて、子どものブームというのは移り変わりがかなり激しいものでして、息子における特撮や娘のプリキュアなんかは固定ではあるんですけど、アニメ作品辺りは割ところころ変わりますね。
そんな子ども達がいま気に入っているのは『スポンジボブ』。ご存じですか。その名の通り、スポンジです。あのトムとジェリーにで出て来る穴のあいたチーズみたいな感じの穴だらけの黄色いスポンジに顔と手足がついた化け物です。化け物です、って言っちゃいましたけど。このキャラが好きだという方、本当にごめんなさいね。
そのスポンジ野郎、驚くべきことに海の中に住んでるんですよね。いや、あれが食器洗い用のスポンジなのだとしたら、むしろ水の中にいるのが当たり前なのかな? スポンジって水の中の生き物だったのかしら。いや、生きてないと思うけど。アメリカ人の感性、クレイジーすぎる。
私の勝手なイメージなんですけど、アメリカのアニメってオープニングテーマが独特というか、いや、無理やり日本語にしてるからおかしいのかもしれないんですけど、まぁとにかくアメリカ人クレイジーだな、って感じの曲で始まるんですよ。
で、字幕なんかもないもんですから、子ども達は耳で覚えた歌詞で歌うわけです。ただ、この『耳で覚えた』というのが曲者でして、ほら、『きゅうりの味噌漬け』が『劉備の味噌漬け』になるような耳を持っているわけですから。娘なんかは、英語の幼児番組の歌に出て来た『カンガルー』が『ジングルベル』になるような耳を持ってますからね。ネイティブの発音とはいえ、なぜカンガルーがジングルベルになるのか。
なので、子ども達がどんな突飛な歌を歌ってもですね、まぁ「ウチの子達だからねぇ」と軽く聞き流していたわけです。が。
「♪パイナップルに住んでいる~♪」
はいストップ。
いくら何でもパイナップルには住めない。
ていうか海の中にパイナップルはない。
それを言ったらスポンジが海中に住んでるのも充分おかしいけど。
あ、海のパイナップルってことで『ホヤ』なんじゃない? いや、ホヤにも住めないと思う。
「♪ッポンジボォーブッ、ズボンはイカくーん!♪」
勢いがありすぎて最初の『ス』が言えてないのほんと可愛い。
いや、待って。ズボンが何だって?
「♪ッポンジボォーブッ、ズボンはイカくーん!♪」
えええ? 何て?
「♪ッポンジボォーブッ、ズボンはイカくーん!♪」
ちょ? 何?
「♪ッポンジボォーブッ、ズボンはイカくーん!♪」
ズボンはイカ君? あのスポンジ野郎、友人をズボンに加工するとか完全にサイコパス。
もうここまで来ると、最初の『ス』が発音しきれてないぞ☆ なんて部分がどうでも良くなるというか。うんまぁ確かに言われてみれば、あの目とか完全に○○をキメてるジャンキーですよ。友達の1人や2人、ズボンに加工するくらいわけないです。
そうなると、このアニメの視聴はちょっと親としてはお勧め出来ないというか。いや、待て待て。何でもかんでも有害だと決めつけて制限するのは良くない。これまで人気があるんだから、実は案外内容はまともなのかもしれないし。
これは見極める必要があるな。
と、仮面ライダーアマゾンの視聴にゴーサインを出した私がですね、どっかりと腰を据えていざスポンジボブですよ。
そしたらですね、ええ、本当にパイナップルに住んでましたわ。彼の家、パイナップルの形してましたわ。ごめんよ、娘。完全にパイナップルでしたわ。素敵なお家ですね。
ということはズボンもイカ君なのか?! って思うじゃないですか。イカ君をびろーんって伸ばすなりして腰に巻き付けてるのかな、ってね。
そしたら、なんてことはない話ですよ。
イカ君じゃなくて『四角』だった、っていうね。
そもそもタイトルが『スポンジボブ・スクエアパンツ』っていうんですもん。そりゃあ四角い身体してるやつのズボンは四角いわけです。
とりあえず、米国でも愛されているキャラが友人をズボンに加工するサイコパス野郎じゃなくて良かったとホッとすると共に、「いや、そんなにズボンの形状を連呼する必要ある?」と思う私なのでした。
まぁ、昔のライダーのOP/EDは身体的特徴やら敵の名前やら盛り込んでくるけれども。
スポンジボブ、ズボンの形状だけで勝負しすぎでしょ。
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