第374話 異世界折り紙無双
っていう話を考えたわけです。ただもちろん連載の予定はないんですけどね。こないだのティラノサウルスの頭骨のコメント欄で、おお、イケるんじゃない? って。
あれですよ、折ったものが本物になるとかそんなスキルですよ。これはすごいですよ。いま折り紙って何でもありますから。
防具は兜がありますし、武器は剣も折れそうですけど、紙鉄砲で威嚇射撃というのも出来そうです。やっこさんをたくさん作れば軍隊も作れます。ぺらっぺらですけど。
紙飛行機を折れば空も飛べちゃうし、お舟を折れば海もイケます。あー、飛行機も良いけど鶴でも良いですね。
ただ、弱点があるわけですよ。折るのに時間がかかりまくる、っていう。待てよ、水にも弱いんじゃ……? とも思ったんですが、その辺はあれですよ、耐水性の紙を使えばオッケーみたいな。
だからもう折れさえすれば無敵な感じなんですけど、「ちょ、ちょっと待って。いま折ってるから!!」ってなる。果たして異世界の敵達はヒーローの変身中や名乗り中は攻撃しないみたいなお約束を守ってくれるのでしょうか。そんな数秒で終わるやつならまだしも、結構な時間を要する折り紙を待ってくれるでしょうか。
だからもうあらかじめ折っておきますよね。道具袋の中、ごっちゃごちゃになるけど。立体になるタイプのやつとか折れたら大変ですからね、ふわっとしまわないといけません。畳めるやつもありますけど、回服薬の瓶の下になっちゃったりとかして「あーもー、折れてるしー!」みたいなことになったりして。
じゃあ、畳めるやつはあれだ。クリアファイルとかに入れて持ち運ぶ感じだ。なぁに折り紙を持ち込めたんだから、文具関係すべて持ち込みアリでしょ?
で、戦闘が始まったら「出でよ!」みたいな感じでそこから取り出すわけですよ。何かもうそのA4とかのクリアファイルが何かしらの魔道書みたいな感じになりますよね。「行け、カブトガニ!!」っつってね。そんでカブトガニの方でも「ガニー!」とか言って突進してね。カブトガニがそんなに攻撃的な生き物なのかは知りませんけど。それとこれは完全にポケモンですね。
ただ、じゃあ主人公はどうするか、って話なんですよ。折り紙日本代表クラスとかじゃないと異世界で無双出来るレベルの作品を作れないと思うわけです。僕、チューリップと鶴しか折れません! では話にならないわけです。
いまどきいるかな、そこまで折り紙に情熱を傾けてる子どもなんて……(チラッ
い、いた――!!
ウチの息子だ――!!(白々しい)
というのはさておきまして。
いや、息子も全然まだまだ日本代表レベルじゃありませんからね。U-10の地区代表とかでしょうか。
だからそうなると、やはり亀の甲より年の功。そして偏見かもしれないけど折り紙といえばやはり女の子の遊び(それ自分の息子に向かって言える?)。
そこから導き出されるのは――、
はい、おばあちゃんです。
トメさん(仮名)95歳が異世界で折り紙無双するわけです。美少女も出てきますが、当然トメさんと何か起こるわけもありません。ひ孫あつかいです。露出度の高い服だと怒られます。イケてる獣人も登場しますが、軒並み『ポチ』や『タマ』など雑な名前で呼ばれます。
トメさん、戦争も経験してますからね、メンタルも鋼というかたぶんオリハルコンとかそんなやつです。
おそらく1巻の終盤辺りには新たなスキルとして『お手玉』や『リリアン』『あやとり』も登場するでしょうね。基本的にこれくらいのおばあちゃんともなりますと耳も遠いので、難聴系主人公属性もあります。完璧。
そんで2巻では亭主のシゲさん(享年85歳)と再会するわけです。シゲさんはトメさんより先に異世界に来ていて、『ベーゴマ使いのシゲ』みたいな通り名なんかもあったりする凄腕の冒険者になってたりするわけです。ベーゴマの他にも『メンコ』や『割り箸鉄砲』『竹馬』などなど頼れるスキルを所持してます。
あっ、ちなみに転生ではありますけど、若返ってません。どっちもよぼよぼです。昔は5つ上だったのに、まさかお前より10も下になるとはな、とか言って、シゲさんは入れ歯をカタカタ言わせながら笑うわけです。お互い、腰も50度くらい曲がってます。
こんな2人で何をどう冒険するんでしょう。こうやって色々考えるのは楽しいんですけど、書けるかというとまた別なんですよねぇ。
しかもこれあれだな、『折り紙無双』じゃなくて『昔遊び無双』だな。
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