第218話 おばちゃんを感じる時

 まぁ、おばちゃんなんですよ。


 職場では、まだまだ若いわよーなんて言ってもらえるアラウンド・フォーティーなんですけど、アラウンド・サーティーの頃から、いや何ならアラウンド・トゥエンティの頃から言動がおばちゃんぽかった私です。


 よっこいしょって10代の頃から言ってましたしね、やぁっだもう、とか普通に使いこなしてましたから。


 さて、そんな私も名実ともに堂々とおばちゃんと名乗れるような年になりまして、「ちょっとほら、おばちゃんに貸してみ」ってごく自然に言えるようになったわけなんですけど、ふと振り返ってみると、ここ数年でますますこの『おばちゃん』っぷりに磨きがかかって来たんじゃないかなって思うんですよ。


 というのも、先日のドックでのお話なんですけど。

 一応、ざっと見渡した感じ、受診者の中では恐らく一番若かったんじゃないかなぁと思うわけです。そもそもがジーバーしかいないようなところですし、フレッシュなヤングもいないわけではないものの、「まだそんな(ドックを受けるような)年じゃない」って思うんでしょうね、若い人がいないいない。補助金なんかも基本的に『40歳以上の~』って注意書きがあるくらいですから。私も旦那も完璧に自腹切って受診しているわけです。


 さて、そんなこんなでフレッシュヤング枠で参加していたんですけど、実はこの日が最も『くしゃみ→鼻水(私はくしゃみをすると9割9分9厘鼻水が出るタイプ)』が酷い日でありまして、こりゃー何か対策を打たんと危険だな、と。医療機関だし、ティッシュくらいはもらえるだろうなんて浅はかな考えは危険ですから。


 ポケットティッシュを鞄に入れ……いや、足りなかったら困るな。もう1個入れとくか。いや、ちょっと待って。まだ油断出来ない。もういっそあれだ。箱だ。箱ティッシュ持っていこう。待て待て。そしたらその使用済みティッシュはどうする。仮にゴミ箱がめちゃくちゃ遠い位置にあったらどうする。よろしい、ならばレジ袋だ。


 というわけで、ドックで待っている間、はっくしょん→チーン→がさがさ、の繰り返しですよ。たぶん真のヤングはゴミ箱まで立って歩きますよ。鞄の中に使用済みティッシュ入れるのなんて嫌ですもん。いや、私だってむき出しなら嫌ですけどね。そこはちゃんとほら、レジ袋準備してますから。その中に入れてますから。


 それと、ドックの前日って、21時から水以外口に出来ないじゃないですか。会社の健康診断とかですと、その状態で採血やらするからか、終了後に倒れたことがあるもんですから、とりあえず終了後にすぐ食べられるようなものも得意のジップロックに入れてですね。


 私の鞄の中、財布とティッシュセット(ポケットティッシュwithレジ袋)と飲み物とお菓子(inジップロック)。


 ヤングらしきものが入っていないんです。


 メイクポーチとか、ヘアアイロンとか、タブレットとか入ってないんですよ。


 他に何入れたっけ、ってガサゴソしたら、出て来たの龍角散のど飴とこれまたジップロックに入った色んな飴でしたから。その飴も結局のど飴でしたから。フルーツ系ではありましたけど、のど飴でしたから。色んなやつ混ざってましたけど、どいつもこいつものど飴でしたから。


 ちなみにそのドックなんですが、さすがにちゃんとした結果はまだ届いてないんですけど、採血やら尿検査やらで現在わかることを教えてもらったんです。そしたらやっぱり貧血は引っ掛かりましたね。最早想定内。飲まず食わずで来てますからね、鉄分のサプリなんかも摂れませんでしたし。


 しかしそれよりも、なぜか脱水気味って言われたわけですよ。

 何か心当たりありますか? って。


 確かに飲まず食わずで来いとは言われてますけど、さすがに水の1杯くらい(お茶は駄目だけど水はOK)は飲んでますしね?


 そこでぴんと来たわけですよ。


「あの、実は朝からずっと鼻水が止まらないんですけど……。それでしょうか」って。


「あ、それは違いますねー」


 バッサリでしたわ。


 私、ただ単に鼻水がずるずるなんだっていうのをカミングアウトしただけの人になりましたから。

 結局、コーヒーの飲みすぎじゃないのか? みたいな結論になりましたからね。


 コーヒーは利尿作用がありますからね、皆さんも飲みすぎにはお気をつけて。


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