第201話 ゼロワン

 令和一発目ですよ。

 いや、このエッセイがじゃなくてね。そんなのとうに終わってますから。


 令和一発めの仮面ライダー、ゼロワンですよ。しかも『201話』ということで、ここも『201ゼロワン』! 一応偶然です。


 見ました? って、このエッセイの読者様はそんなにライダーに詳しくない方もいらっしゃいますんで、ぜんぜん見てなくても大丈夫です。ただ、さらっとお話しさせていただきますと、昨今は割と赤っぽいカラーが多かった印象(あくまで印象)なんですが、ここへ来て、黄色! ちょっと蛍光っぽい黄色! お前さては光るな? 光るパジャマだな? で、顔がしゅっとしてて、虫感が凄い。こんな虫っぽいのカブト以来? いやーでもあれは角だけでカブトって言ってた感じあるからなぁ(カブトファンの方々すみません。そこまでちゃんと見てもいない癖に)。


 しかし、顔が完全に虫のそれ。

 カラーリング(黄色と黒)のせいか、てっきり蜂モチーフなのかと思ってましたが、どうやらバッタの模様。おお、原点回帰!! ってまぁ、それはさておきまして。ええ、書きたかっただけですから、ゼロワンのこと。


 ただ、仕事もありますんで、どうしてもリアルタイムでは見られないんです。で、旦那が録画しておいてくれて、先日、子ども達が寝てからやっと見たんです。時間はだいたい21時半だったと思います。


 主人公がライダーに変身してバッタバッタと(バッタだけに)敵を倒している時でした。


 トン、トン、トン……


 そんな音が聞こえてきます。

 階段? 誰か降りてきた? 


 ガチャ。


「……?」


 もう正に「?」って顔の息子が現れました。

 しかし注目すべきは、そんな寝ぼけたファニーフェイス(最高)ではありません。股間です。正しくは、両手が添えられた股間です。


 ああもう、絶対あれ。


 そう思いますよね。

 実は息子はおむつが外れるのが遅い方でした。まぁ完全に我々のせいなんですけど、自然に任せまくったといいますか、トイレトレーニングってどうやるの? ま、焦らず焦らず、いつかは必ず取れるっしょ! だったので、いまでもごくごく稀に失敗することがあるにはあるのです。


 あっちゃー、やっちゃったかな? ま、仕方ない仕方ない。と思ってたんですけど、なんか、股間を抑えたまま、こう足をじたばたしているわけです。


 ――ん? 違うなこれ。んじゃなくて、んだ!


「いやいや、だったら向かうべきは居間ココじゃねぇ!! トイレだ!!! 急げー!!!」


 叫びましたよね、夫婦で。

 私は、クラーク博士の「Boys少年よ, be ambitious大使を抱け.」ばりにびしっとトイレを指差し、旦那は息子と共にトイレへ! 旦那がズボンを下ろす! 一緒にパンツも下ろす! それくらい自分でやれ!! と、同時にジャー!!!! 結構な勢いでしたよ。いや、君寝る前にトイレ行ったよね?!


 危機は去った。

 多少の犠牲はやはりあったが(ちょっとだけ漏らしてた。むしろちょっとだけでよく止められたな?!)、我々は勝利したのだ。


 パンツとズボンを替え、さて、ゼロワン、ゼロワン……、と。



 いや、お前は寝ろ!!

 何「じゃ、僕も」みたいな顔でソファに座ってんだ!


 完全に寝ぼけてましたね。

 まだ2時間も寝てないのに完全に朝だと思ってました。


 でも、ベッドに転がしたら秒で寝ましたけど。


 ていうかね、2階にもトイレあるんですよ。

 子ども部屋の隣にトイレあるんですよ。

 普段はむくりと起きてそっちのトイレに行ってるんですよ。知ってるんですよ、たまに流れてないから。


 なのにアイツ、我々がゼロワン見てるの気付いて降りてきやがったんですよ! 何、そんな能力あるの?! もういっそお前がゼロワンだよ!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る