第9話 好きな歌の話

 突然ですけどね、私、まぁなかなか良い年なわけです。

 私が良い年ということは、その親はもっともっと良い年なわけでして。


 そんな親がカーステレオから流すのは、やはり昔の曲だったりするわけでして。

 そういうところですよね、曲を好きになるきっかけっていうか。


 そんなわけで昔の歌が好きなのです。


 テレサテン、ザ・ピーナッツ、美空ひばり、江利チエミ、松田聖子(敬称略)……


 何だか女性ばかりになっちゃいましたけど。男性ですと、やはり布施明様でしょうか。特撮好き、昔のアニメ好きとしましては(あれ、昔のアニメが好きって話はしてなかったな……?)、ささきいさお様や水木一郎のアニキももちろん大好きです。


 昔の曲って、伴奏が良いんですよ。あの、後ろでまさにいま弾いてますよ的な。打ち込みの曲も好きなんですけど、あの生演奏感が良くて。ガチャガチャしてる感じが。伝わりますかねぇ。


 そして、青春時代はバンドでしたね。インディーズバンドが盛り上がっていた(それもヴィジュアル系の)時代でした。きれいにお化粧した、男なんだか女なんだかわからないけどとにかく美しい方々の音楽を聞いておりました。


 それと平行してやはり一度は英語カッケー、って時期がやって参りまして。

 誰しも通る道ですよね? ね? 


 モトリー・クルー、マリリン・マンソン、ジュエルにビョーク、この辺り(どの辺り?)にハマりました。意味もなく歌詞を書き写したり、それを辞書で調べたり(和訳載ってるのに……)、と、おそらくこの時が自分史上最高に英語力があったのでは、と。


 ――え? いま?

 からっきしですわ、からっきし。

 使わないと忘れますねぇ、いやはや。

 

 かと思えば、YMOなんかも好きなわけです。そこからテイ・トウワなんかにも飛んだわけです。ウェイウェイ言ってた頃ですね。いや、言ってません。すみませんでした。



 まぁ、そんなこんななわけですけど、流行りの曲はカラオケで歌うために聞く、という感じでした。だから、あんまり聞いてないのです。いまもそんな感じで、しかもいまカラオケにも行かなくなりましたから、いよいよもって流行りとヒットチャート的なものがまったくわからないという、ヤング(古い)にあるまじき事態となっております。


 じゃあいま何聞いてんの、ってなると、宇宙刑事ギャバンとかだったりするわけですね。

 さぁーて皆さんついてきてますか? 


 そう、宇宙刑事ギャバンっていうのは、日本だけじゃなくて外国の方でも大人気の作品(情報がざっくりしすぎている)なんですけど、この作品の功績ったら、すごいんですよ。


 何がすごいって、『愛とは何だ』そして『若さって何だ』っていう、この壮大な問いに明確な答えを述べてるんですよ! オープニング曲で!!


 愛とは。

 良いですか、愛っていうのは、『ためらわないこと』、そして『くやまないこと』。

 若さとは『ふりむかないこと』、そして『あきらめないこと』なんです。


 もしかしたら万人が納得する答えじゃないかもしれない。けれども、堂々と言いきる、歌いきる、この強さよ。


 私は尋ねられたらもう胸を張ってそう答えますとも。

 

 でもきっと私だけじゃないはず。ある一定の年齢の方もそう答えるはず。

 

 

 あれ、ちょっと待って。

 好きな歌の話じゃなかった?


 また特撮エンド?


 やれやれ、これだからエッセイは……。すーぐ脱線しちゃうんだから。

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