萌梅公主偽伝

作者 都月きく音

75

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★★★ Excellent!!!

美しく気品ある文章が淡々と紡いでいく、姉妹の愛憎の話です。

妹、月香。まだ少女の彼女は、美しい容貌をしていて、可愛いものや綺麗なものが大好きです。それだけなら年頃らしく良いのですが、自分が知らぬ母の元恋人の手紙を見つけたことで人生が狂っていきます。
姉。螢月。一見シンデレラストーリーの主人公らしい地味で穏やかな彼女は、内面に大きな問題を抱えていて、さまざまな騒動に深く関わっていくことになります。

姉妹に関わる鴛翔という王子も、武骨な好人物である反面、実は内面に歪みを抱えています。当代の王・鴛祈も。

シンデレラストーリーであり入れ替わりものなのですが、全て読んで主人公たちの歪みを知ると、そして螢月が月香にどれほど罪深いことをしたかわかります。
鴛翔も螢月がどう接していくのか想像がつき、ラストは震撼致します。

ありがちな姉妹間の嫉妬、依存、自己承認欲求の成れの果てなどなど、それにより歪んでいく姉妹を読みたい方におすすめです。

★★★ Excellent!!!

中華風の世界を背景に二人の姉妹の運命が交錯します。

いつものことながら、手堅く美しい文章に、説得力のある人物が光ります。
わがままな妹も、自分を抑えるところのある(それでいてとても大切にされている)姉も、生きた人物として物語を進めていきます。

知らなかったとはいえ、恐れ多いことをしでかしてしまっている妹と、純粋にその妹を心配する姉。この先の展開が気になってたまりめせん。

★★★ Excellent!!!

主人公は螢月と月香の姉妹二人。

地味だけど優しい姉の螢月視点では世太子とのシンデレラストーリーが、綺麗なもの大好きでちょっと我儘な妹の月香視点では姉に成り代わって公主になる成り上がりストーリーが語られています。

一度で二度楽しい!
という感じで、2つの物語を一度に読める感じのお話です。

でも、どちらの話も簡単にはハッピーエンドになりそうもなく、今後もどんな風に物語が展開していくのか、目が離せません。