第298話マルコと言う名の門兵
俺と門兵さん。名前はマルコというらしいは空を進んでいた。
「人の身で空を駆るのを始めて見ましたよ」
「変わった奴もいるもんさ。それより急ごう」
飛行時間にして大体7時間まだ日は出ている。マルコは少し疲れた様子だが、まだ大丈夫のようだ。
「結界が消滅してる」
唖然とした表情でマルコの口から言葉がこぼれる。
「早々に中の状況を確認して戻ってくれ。俺は念の為に残る」
マルコは砦の中を把握する為に飛びまわる。
戻ってきたマルコの表情は明らかに今までの物とは違っていた。畏怖の念とでも良いのだろうか?状況は巫女からも聞いているだろうから、仕方ないと言えば仕方ないか。
「ダイス殿。姫、そして国民や他の被害者を1日ここで守って頂けないでしょうか?」
「もとよりそのつもりだ。王への伝令があるのだろう?体力的にも辛いだろうが頑張ってくれ」
「感謝します」
そう言い残しマルコは飛び立った。
それから砦の外に魔獣が寄ってきたが、砦に阻まれて脅威ではない。相変わらず俺を見た人々の反応は恐怖に満ちていた。
合間に少し必要が出てきたので線持ちの死体を数体空間庫に回収した。なんに使うかは・・・まぁあまり気分の良い物では無いとだけ言って置こう。
日を跨ぎ朝を迎えたくらいだろうか? 高速で飛んでくる魔力反応が2つ。速いというか速度がおかしい。俺の速度がスポーツカー程度としたら、アレは飛行機くらいはでているのではないだろうか?
そろそろ目視出きる距離に・・・王?自ら来たのか?
俺の前で止まり「娘は何処だ?案内せよ」
放出されている魔力が尋常じゃない。
「こっちです」
途中まで案内すると「案内はここまでで良い。息子が来る故、そっちを案内してやってくれ」
娘の魔力を感知して落ち着いたようで。魔力は静まり、威圧感は霧散した。
その後疲労困憊の王子を案内した。因みにマルコさんだが王への報告が終わると同時に疲労で倒れたそうだ。状況も何もかも違うが、何故か人を信じられない王と死刑を受けるため死刑場へ死に物狂いで走る男の話が脳裏に浮かんだ。
近いのはどちらかと言うとフルマラソンの由来の方だろうがな。
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