第92話順調な旅路?

 旅は・・・まぁ、なんだ。魔物に盗賊、奴隷狩りなんかに襲われたりはしたが、とりあえず元気である。


 最近では、盗賊や奴隷狩りはドロップアイテムを落とす魔物と同列に扱っている。最初は多少の躊躇がまだあった。しかし、これだけ多いと人間慣れてしまうらしい。嫌な慣れだ。



 でここ2ヶ月間襲われ続けて得た成果が金貨が1458枚、銀貨4127枚、銅貨9853枚。大量の武具、宝石が130個程度。解放した違法奴隷は155人。



 因みにこの世界では奴隷狩りや盗賊に人権は無いに等しく。彼らの持ち物は討伐者の物となる。



 それにしても、収支が良すぎるなんて声が聞こえてきそうだが、なんてことはない。腹立たしいトラップを仕掛けてきたクズや、狩りたての奴隷を味見していたクズを見て、無性に腹が立ったので、アジトのお仲間もろとも潰しただけである。



 解放奴隷はその時の人達だ。顔が知れるのが嫌だったので、仮面をして髪を金に染めて奴隷を助けたので、そこから厄介事は無い・・・と思いたい。



 確実に利益があったからよしとしよう。因みにだが、助けた女奴隷がどうこうと言ったような、テンプレ異世界物のような話は一切無い。警察官や消防士に助けられたから惚れましたくらいには無理がある話だから、当然ではあるが。



 あと1日も歩けば、ルイが王家を滅ぼした隣国になる国があるはずだ。



 わき道からなんか出てきた。薄汚れた服にバラバラの装備の武具。そして。




「そこの餓鬼、死にたくなければ、身ぐるみ全て置いて消えな」



 発言が世紀末である。いっそトゲトゲがついた肩パットとモヒカンを薦めてあげたいくらいだ。



 人数は8人。最近では、嫌な慣れだが、相手の防具を極力傷付けず相手を殺すようになった。




 基本は逃げるように走りながら、追いついてきた相手の攻撃を流し、その隙を一撃で仕留める。そのうち相手が逃げに転じたら、尾行して根から断つ。成功率も高く、効率が良い。



 早く終わらせて、町に行きたい。風呂に入りたい。

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