第71話相談
方針はまだ決まっていない。だが、探す必要がある。あのオーガは確かに人間だった。鑑定結果からしても間違いない。変容の呪いってのを受けている。
変容の呪い・・・対象を、任意の姿に変える呪い。任意と言えども、術者の技量以上の存在への変容は不可。知識に無い物も不可である。
解呪方法・・・一定レベル以上の霊薬、一定技量以上の治癒術での解呪。
救える可能性は十二分にある。レイナの技量で足る場合は、すぐにでも可能だろう。もし、それで足らない場合を想定した場合、オーガに見える奴を連れ歩くか。あるいはあそこで待たせて、解呪方法を見つけたら戻ってくるかだが・・・そこまで生きているか怪しい。
この呪い、スキルなども変容したものに置き換わる、幸いオーガであるため、強いのが救いだろう。
今回は俺一人では、まず知識が足らない。更に必要なスキルや技量も足らない。今回はメンバー頼りにならざるを得ない。
説明が必要だよな。
修練前にメンバーは少しばかし、早く集めて話してみる事にした。
「皆に聞きたいのだが、人を別の、そう、魔物なんかにする呪いなんてものがあるのか?」
「ありますね、どうしたんです?そんな質の悪い呪いについて聞くなんて」
「呪われてる人間を見つけた」
「いやいや、そういうのは見分けが付かないから、厄介なんだよ」とミル
多少話を削って大まかな出来事を話した。
「オーガについては、いい。でもダイスが隠れてソロで、修練してたのは問題・・・普通に危険」
「しょうがないだろレイナ、リュートの前で、あの魔術は使いたくないからな」
「それでもダメ、次からは私がついて行く。それだけで、生存できる可能性が高くなる」
「それなら僕もいきますよ」
「私も、私も」
結局全員かよ。
レイナが解呪可能かもしれない。そういったので、次の約束の日時に行く事に決定した。
「もし、レイナでダメな場合を、考えなければならない。どうすれば良いと思う?」
「普通に従魔の首輪と鎖で繋いで、連れ歩けば良いじゃないですか。本人は嫌でしょうが、魔境にいるよりマシでしょう」
「ダイスがテイマーのフリしてれば良いんだよ~ごまかしたり隠すのは得意でしょ?」今日のミルは少しばかり辛辣だな。
「はいはい、俺はそんな奴ですよ~だ」
方針は決まった。リュートもそろそろ来るだろう、切り替えて修練と行きますか。
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