第24話経験値を稼ごう

 尋問自体は簡単だった。推測と罠を使うと簡単に口を割る。「知ってて聞いてたのかよ」って風に。



 この辺で黒い噂がある商会と隣町の商会だ。


 正直言おう。尋問が簡単だったのはさっきもいった推測と罠もあるが。大部分は鑑定、とイカサマだ。まずは相手の数値を弄る。次にこれが問題だ。鑑定を細かく、細かく指定しながら使用していくと、場合によっては思考まで読み取れる事がわかった。




 読み取れるといっても喜怒哀楽などの大雑把な感情ではあるが、これを質問と同時に行うとどうだろう?尋問という作業を行う上では非常に有用だ。



 とりあえずこの3匹は憲兵のような機関に丸投げすることにした。



  やはりレベリングは急務だろう。しかし、一人でレベリングするのも危険なのは事実。この5人に見せてもギアスが起動してる今問題はない。鑑定でギアスを調べたから間違いない。



 散々迷った挙句リスクは少ない方だと、妥協する事にした。



 翌日



「それでは護衛を頼みます。今から私は狩りに行きますが、人間以外からの護衛は基本必要ありません。代わりに、周囲に監視する者が無いかを警戒して欲しいのです」



 分かったとリム、ガイ、スロート。お弁当は?と可愛らしく言うミル。頷くレイナ。




 向かうのは前回と同じ場所だ。オークを自分で釣り撃ち殺す簡単なお仕事だ。前回は数が同時に来ると少しばかりヒヤリとしたが、今回は散弾銃を作成している。ライフルも作っては見たが、使う技量が無いのと、素材の関係上威力を抑えざるえないので、あまり期待はできない。



 釣り場に着き、周囲に監視が無い事を確認させると。火の準備をして肉を焼いた。餌の匂いは広がるほうがいいだろう。



「待ちなさい、そんな事をすると、1時間もしないうちに10~20近く相手にするハメになるわよ?」



「問題ありません、皆様はゆっくりと食事を楽しんでください」そういって下味を付けていた肉を焼き出す。



 自分達もオークくらいならどうにかできる自信があるのだろう。それ以上はなにも言わなかった。


「ところでダイスさん、その変わった杖はなんですか?」ライフルとショットガンである。



「特殊な魔術を使用する時に効率を上げる杖ですよ」他の人も気になっていたのだろう、まじまじと見ている。



 そんな事をしているとお客さんだ。森から14体。団体様の様である。前にも言ったがここは360度見渡せる平原の真ん中。森からここまでは1キロないくらいの距離がある。



 まずは団体様の速度を下げる。元々5と遅いので下げるとノロノロと歩く程度まで低下してくれている。



 こちらは伏せ撃ちの姿勢をとると、周りからは何をしている?早く迎撃の準備をと言ってくるので「問題ない」と一蹴する。



 さてオークたちとの距離は半分くらいになった。距離は500程度。ここまでくれば逃げる事も叶わないだろう。射的を始めるとしよう。



 結果から言おう。微妙だ。頭を狙ってうってはいたが頭に当た割合は3割強、弾自体が当たったのは8割と言った所だ。無論ステータスで弄ってこの結果だ。精度を磨かなければ使うのは難しそうだ。



 その光景を見ていた護衛達は、事が済んだ後、音で攻撃するのか?とか私にも教えてだとか言われたが、当然教えはしない。



 次にショットガンだ。近づくまで待ち、同じように速度を下げ、集まった所に打ち込む。あぶれた1匹の奴にはマグナム弾をくれてやった。



 日が傾く頃には50近いオークを討伐した。ガイは回収用の荷馬車を取りに行った。無論許可を取ってだ。


 前回同様、抽出でおかたづけをして帰った。



 帰宅時に会話は無い。どうやら怖がらせてしまったようだ

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