第8話自称神様、再臨

そのまま、食事が出来る宿を探し、そこで食事をした。固くてなんとか食べれらるパンと肉とハーブ?と塩のスープを平らげる。現代を思えば酷い食事だが、農薬や化学調味料等一切はいっていない料理だ、こちらの方が健康的なのかもしれない。




 前世ではフリーターだったお陰で色々な事が出来る。料理等もその一つだ。レシピを売るというのもありなのかもしれない。寝床は、板に布を数枚被せただけの作りのようだ。布団のような物を作ればこれはこれでうれそうである。畳ならバイトで手伝った事があるのだが・・・




 そうそう、今更だがこの体・・・若返っている。30過ぎの中年から15程度の青年の見た目までだ。川で水を飲んでいた時はそれ所ではなくて気付かなかったが、宿で体を拭く時気づいてしまったのだ。まぁこんな環境だ。全く別人なら驚愕したろうが、記憶にある顔が出てきた所で、こんなものか、そんな感想しかなかった。




 この世界でも生活をしなくてはならない。今の所食い扶持は稼いでいる。宿暮らしでも2年は暮らせるだろう。そんな事を考えながら眠りに就いた。



「また会ったな」



 夢にまで出てくるのかこの自称神は。




「どうなされたのですか?」早く終わらせたい、ここは円滑に進めるようすべきだろう。




自称神は嬉しそうに「お前には何も期待してなかったが、思いの他良い結果を残した。しかも初日で。そこでだ、褒美をくれてやろうと思う」



 気が付けば手の中には20面ダイスが5つ。



「振るが良い、あと2つではあるが能力をくれてやろう。しかし、上位の物はやらん。そのかわり不利な物を除外してある。どう転ぼうが利益になるだろう」



 もらえるものは貰っておこう。ダイスを投げる。



 出目を見た自称神は残念そうな顔をして「当たり、当たりだが・・・ どうしてこう・・・勇者というより、便利キャラのような力ばかりを・・・まぁ良い、これでより良い生活ができるであろう。汝に幸あれ」



 寝床から起きるとすぐに鑑定をする。ただの夢かどうか確かめる為だ。



 結果2つ増えていた




 空間庫・・・技量によって大きさが変化するが、好きな時、好きな場所で、物を入れたり出したりできる空間。 これは中を把握できるようで、見た感じ10畳の部屋程度だろうか、高さは3メートルくらいか。




 錬金術・・・物質の成分を取り出したり混ぜたりの工程を省略できる。技量が上がると出来る事が増える。



 これまた使えるが、微妙な・・・自称神の言葉の意味が良くわかる。所詮俺はRPGで言う所のモブ、良くて便利キャラ。魔王を倒しに行くわけでなし、これくらいでいいのだよ。



 今日は色々検証する必要がありそうだ。

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