作りこまれたファンタジー世界、地域別の気候や文化の違いによる異国情緒や、空気感…。
現代ではないと感じさせるその世界独自のことわざや、何気ない言葉、端々の描写によって、鮮やかに描かれていきます。
大いなる力であったり、魔術だったり…ファンタジックな存在が多く登場しますが、「そういうものが存在していてもおかしくない」という下地がきちんと作られているので、スッと飲み込めるんですよね。
読者の年代によっては少し懐かしさを覚える雰囲気ですが、若い人からすれば逆に新鮮に楽しめるのではないでしょうか。
最近はこういう作品をめっきり見なくなってしまったので、そうそうこういうの!!こういうのが読みたかったの!!!と心が叫んでいました(笑)
主軸は、運命に翻弄されながらもそれぞれの形で運命と向き合うキャラクター達の物語。
最初は運命がどんなものなのか読者も分からないままなので、分からないなりに色々な想いを抱きながら動こうとする登場人物達には強く共感しながら読み進めることができました。
少しずつ謎が明らかになっていく様や、点と点が繋がった瞬間の感動。
そして敵が登場した後の緊迫感がすごくて、ハラハラドキドキの連続!
緩急がすさまじく、後半以降は最後まで一気に読んでしまいました!
描写が丁寧で話のペースはゆっくりですが、その分重厚で読了後の満足感はなかなか得難いものです。
キャラクター達もみんなカッコよくて掛け合いも面白く、いっぱいニヤニヤしちゃいました。
私の推しは護衛騎士様ですが、とにかくカッコいい~~~~~!!!
他にも魅力的なキャラがいっぱい出てきますよ!!!!!
久々にファンタジー世界に旅立ち、彼らの運命を共に追ってみませんか?
オススメです。読んで!!!!!!!!!!!!!!