子供PЯOJECT
華蓮 結愛
第1話
見渡す限りどこまでも白い。
ここは何処だろう。
この見知らぬ場所に不安はなく、すごく落ち着く。
暖かい……。なんのストレスも感じなく宙に浮いているような感覚だ……死んだと言われても納得出来てしまいそう。
「やぁ……」
違和感なくふわっと柔らかく頭の中に入ってくるようだった。どこかで聞いたことのあるような。
何だか懐かしく、より暖かくなった気がした。
「久しぶりだね……。どれくらいぶりだろうか。」
そう、どれくらいぶりだろうか。聞き覚えはあっても俺は彼女の顔も何処で知り合ったのかも思い出せない。聞こうとして口を動かすがゆっくりと空気だけが抜けていく。
「覚えてないみたいだね。私は君のことをよく覚えているよ」
彼女の柔らかく優しい声は少し寂しそうで、弱々しい感じがした。
「時間だね。また会う時は忘れないで欲しいな。」
時間って何だろう。
俺はまた1人になってしまうのか。
まぁ、いつでも1人だから誰がいなくなろうとどうでもいいし、また会える気もする。次はちゃんと喋ってみたいな。
「それと次に会う前には……あの人を助けて」
あの人って……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます