まぼろしのように
"まぼろしのように"
粘性の夢はつやつやとして
汗の匂いがする、果実の匂いがする
いつか異国から届いた葉書の匂い
紙の海を泳ぐとき紙の月が空にある
異邦の歌声は艶やかに過ぎて
あなたを思いだす、粘性の夢を泳ぐ
それは黒髪の海、白い月は面影
寝返れば願うほどにからみつく、見知った手
窓を開け放つ、湿った風が汗と混じり
冷たく不快な十二月の空に
冬の虹、つやつやと冬の虹
紙ヒコーキが横切っていく
"まぼろしのように"
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます