Refrain♯1

わたしは、メル。

メル・アイヴィー。


今でこそ銀髪ロングで透明な肌をしてるけれども、この世に生まれ落ちた瞬間はほかのみんなと同じように赤くてしわくちゃ、体重2,600gのちょっと軽めの新生児だったのよ。


でも、これはわたしは断言できないの。


なぜなら今はやっぱりしわくちゃのおばあちゃんになっている助産婦さんから聞いた話だから。


わたしって病院で生まれたんじゃないの。助産院よ。

その助産婦のおばあちゃんももう認知症でわたしのお母さんが誰だったのか、わたしを産んだ後どうなったのかは覚えてないの。


でも、ひとつだけ彼女は言い切ってくれたわ。


『あんたの産声は音階だった』って!

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