決断
ダールの所為でしっちゃかめっちゃかにされたが、問題は何も解決されていない・・・ルジャ自身部屋から、出てこない事もそうだが、彼女自身闘った事所か外に出た事が無いのだ・・・今の世界は魔物が外を闊歩している世界・・・そんな所にいきなり彼女を連れて行くには・・・・その前に彼女を魔物、魔族の本拠地ともいえる魔界に連れて行ったら、速攻で死ぬんじゃないか?
「魔界に着いたら、お主達が守れば良い!」
「いや、だって、魔界と言ったら、魔族や魔物がうじゃうじゃいるんだろう・・・そんな所に行ったら・・・守れる保証何て・・・」
「何の為に我らがいると思っている!!その間我達の力をお主達に貸して力の底をあげてやろう!!」
「??どういう事だ・・・?」
ダールの話を詳しく聞くと・・・神の力を直接使うのは、制限が掛けられているのと・・・強引に使うと魔族側に検知されるので、使う事が出来ないが、神の力を間接的に使う分には制限にかからず、検知もされずらいらしい・・・・
「・・・その間接に使うと言うのは・・・」
「お主達に我達神の力を流すという事だ!!それにより、能力は爆発的に上がる!まあ、練習は必要だが、それは道中行えばいい・・・・まあ、肝心の道中はいくら検知しずらいとはいえ、魔界の住人にばれる可能性がある為、使うのは魔界に入ってからになると思うがな・・・しかも、我自身力を使うと神の力を無意識に使う可能性がある為戦闘には参加ほとんど出来ぬしな・・・」
そう言って、肩をすくめる、ダール・・・どうでも良いが、真面目な話をしている間もその恰好なんだな・・・お前・・・・それより・・・今重要な子と言わなかったか?こいつ・・・戦闘に参加出来ないって・・・まじかよ?!
「それって俺達だけで闘えという事か?!」
「そうだ!!」
断言しやがったよ!!畜生!!
「ジュルは力の制御はうまいから戦闘に参加は出来るはずだ!!まあ、だから、我は道中の間に!お主達の訓練も並行して行う!!幸いここの周りの魔物は魔界との境が出来た所から遠い為、出てくる魔物自体弱い!!充分訓練を行う時間はあるはずだ!!」
そうダールは言い放った・・・・だが・・・・
「・・・・納得いかない顔をしておるな・・・」
ああ・・・そうだろうよ・・・だって・・・・
「・・・ルジャがそんなに心配か・・・・」
ああ・・・・その通りだよ・・・・あいつは、今まで外の世界に言った事すら無い言わば箱入り娘な状態だったんだ・・・それを、勇者になったからと言って・・・こんな過酷な世界に放り出すなんて・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ルジャの気持ちは聞かないのか?」
「そんなの決まっているだろ!!今部屋に引きこもっているのが証拠だ!!あいつに・・・外の世界に行せる事なんて出来ない・・・・」
そう俺は呟いた・・・そうだ・・・そんな事できる訳が・・・・・
「・・・・・もし、ルジャを説得させたら・・・本人が行きたいと望んだら・・・」
「そんなのは・・・無理だ・・・・今日でさえ引きこもっているんだぞ・・・」
そう言った・・・そう・・・そんな事は有り得ない・・・・でも・・・・・・
「・・・・・・・大丈夫だあの子はお主が思っているより強いぞ・・・・」
「何を知っていると言うのだルジャの・・・・」
「知っているさ・・・あの子が小さい時はよく用も無いのに話をしていたものだからな・・・最近は忙しいようだから全然話をしておらぬが・・・・」
そう・・・遠くを見て言った・・・・
「フハハハハハ!我達に任せてもらおうか!!ルジャの件は!!」
そう高らかにダールは宣言をした・・・だけど、説得が成功したらルジャは・・・でも・・・このままでもルジャ自身・・・潰れて・・・・
「・・・ルジャは元気になるのか・・・?」
「・・・・全力は尽くそう・・・・」
俺は思い出す・・・ルジャが部屋の中で・・・震えている様子を・・・・そのルジャに何も出来なかった自分を・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・解ったお願いをする・・・」
俺は断腸の思いで決断をした・・・
「だが、1つだけお願いしてもいいか・・・ルジャに神を贄に捧げる事は黙っていて欲しい・・・・」
こう言ったのは、この事を知って塞ぎ込んでいるルジャが更に心を痛めるのを防ぎたかったからだ・・・こんな残極な事実を・・・まだ、ルジャには伝えたくない・・・
「・・・いずれはばれるぞ・・・それに、神の力を使う練習を見られれば、すぐに我達が神の関係者だとばれる・・・そうすれば、我達が一緒にいる理由を問いだされ、そこからばれる可能性があるぞ・・・」
「・・・あいつが寝た時に訓練する!!そうすれば、あいつはお前達の正体に気付くのは遅れるはずだ!!それでいいな!ルウェール!」
黙って聞いててくれたルウェールにそう言う・・・彼女は黙って頷いてくれた・・・
「・・・・・・・・・・・・解った・・・・だが、これだけは言っておく・・・いずれこの事実はばれる・・・それだけは忘れないで欲しい・・・」
そう・・・ダールは言った・・・ああ・・・解っているよ・・・・・・・・・・・・
――――――――――――――――――――――――――――――
「そっから、先は・・・お前が知っての通りだ・・・」
魔族の襲撃が行われた後、俺達は街に生き残った人達を回復させた・・・とは言え・・・ほとんどが、死んでしまっていたが、何とか生き残った人たちを回復させた・・・まあ、いきなり魔族達に襲撃され恨みから色々言われたが、恐らく、俺達が魔族を撃退した事が原因で襲われたのだ・・・あながち的外れでは無いだろう・・・・心身ともに疲れ果てルウェールは治療が終わった瞬間緊張の糸が切れた様に眠った・・・
その後、海賊達の洞窟に戻り、その奥で俺はルジャに旅立ちの時に行われた出来事をナールとヴァエを一緒に全て話した・・・・まあ、ナールとヴェアには神の力を使いこなす練習をさせる為、ある程度の事は話していたが・・・・・・俺が話し終わるまでルジャは一言も喋らず黙って最後まで聞いてくれた・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・ジュルとダールは神様何だね・・・・・・」
「ああ・・・・・・その通りだ・・・・・・・」
「神が言っていた啓示の本当の内容は、私の神卸で二人を贄に使い、神を卸す事・・・」
「・・・ああ・・・そうだ・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・ごめん・・・少し一人にして・・・・」
そうして・・・出ていくルジャ・・・・・・・・ハハ・・・やっぱりこうなるよな・・・・・・・・
「・・・・安心しろ・・・」
「何を!安心しろだ!!あいつの顔をみたか!!あんな悲しそうな顔!!あの民に裏切られた時と同じ・・・それ以上・・・」
言っていて・・・涙が出て来た・・・周りにナールとヴァエも居たが関係なしだ・・・ハハ・・・何だよ俺・・・いつかこうなる日が来るって解っていたじゃないか・・何で泣いて・・・
「あやつはそんなに弱くはない!!少し時間が経てば立ち直る!!」
そう自信満々に言うダール・・・何で、そう断言できるんだよ・・・・
「それより問題は・・・恐らくあの神の力を魔族の前で使った事により、魔界に我達の存在がばれたかもしれん・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「本当なら船の完成を待って行きたかったが・・・そうも言っていられん!明日出発する!!」
「なっ?!」
何を言っている・・・船が出来上がっていない状態で・・・しかも・・・ルジャも心にダメージを受けている今・・・明日何て・・・・
「本気で言っているのですか?!」
ヴァエが驚きながらそう言う・・・ああ・・・本当にいきなりだよなこいつは・・・・
「ああ・・・・」
「船は?!化け物様に大きな魔物が海にはいるのだろう・・・完成していない船で言って大丈夫なのか?!・・・」
「フハハハハハ!!その時は我達の力で撃退すればよい!!」
そう言い放った・・・まじか・・・・
「・・・それよりルジャは・・・・」
そうだ・・・船の完成も心配だが・・・ルジャはどうするんだ!明日出発で心が癒える訳・・・
「安心しろ・・・あやつは弱くない・・・出発する時もそう言ったはずだ・・・」
そうダールは断言する・・・何で・・・・・
「何で・・・そう断言できる?」
「あの子は優しいがそれだけでは無く芯が強い子だ・・・何かを守る為なら絶対に逃げたりしない・・・」
「・・・・なあ・・・ルジャから話を聞いたが・・・夢で話をしてたのお前じゃなくて、ジュルだったんじゃないか?それなのに・・・何が任せろって・・・」
そう・・・神の啓示についてルジャは話をしてくれたのだが、どう聞いてもそこに出てきたのはダールでは無くジュルの様な話し方をした人物だった・・・
「フハハハハハ!!我にではなく我達だ!!元々ルジャの件はジュルに任せるつもりだったからな!!間違いでは無かろう!!」
・・・・・・それなのに!!堂々とあんなこと言っていたのか!!・・・・まあ、確かにうまくいったが・・・
「・・・また・・・ジュルに任せるつもりか?」
「・・・上手くいかなかった時は・・・我も話をする・・・」
そうダールは言う・・・本当かよ・・・・
「安心せい・・・お前が考えている程、ルジャは弱くない・・・」
そう言って・・・俺の目を見て来た・・・その目は一点の迷いのない目をしていた・・・
「はあ・・・解った・・・だが、ルジャが精神的に無理そうなら、明日の出航は延期してもらうぞ・・・」
「フハハハハハ!!安心しろ!!それまでにはルジャは復活しておる!!」
本当に何で堂々とそんな事が言えるのか・・・とりあえず・・・明日・・・どんな結界になろうと・・・出来るだけ鍛えていかなくては・・・・
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