絶望と決意

それから彼女は話し出した何かあったのかを・・・


「あたいらは航海してたんだよ・・あの神の啓示があった後にでもね・・魔物だが何だか知らないが倒して見せる・・そう活きこんでいた・・・その時は20隻に巨大な船に1隻辺りに50人の船員が乗っていたし、そいつ等も数々の修羅場を乗り切ってきた猛者どもだ・・絶対に負けるはずが無い・・・そう思い込んでいたんだ・・・」


―――――――――――――――――


「帆を上げろ!!速度を落とすな!!」


あたいらはその時調子に乗っていた、魔物何てよそ者退治してやる・・・そう、息巻いていた・・・


それが間違いだったのはすぐだった・・・


「何だいありゃ・・・」


あたいは海が少し盛り上がっているのが見えた・・・波?いや・・・あれは・・・そんな事を考えている内にその盛り上がりは大きくなっていく・・・


やがて・・・そいつは顔を出し、大きな波を起こさせた・・・


「全員!何かにつかまれ!!」


そう言った瞬間船が揺れた・・・信じられるか・・・顔を出しただけで、大きな波を作り出したんだ・・その波を起こした奴はもちろん・・・


「何だ・・・あの大きさは・・・」


馬鹿でかかった・・・クラーケンって言うイカの化け物何だか想像を絶したよ・・・


私らの船でも全長100m位あった・・・まあ、高さは20m位だから、高さは全然負けていたがな・・・横幅だったら、大体半分くらいの大きさか・・・そいつが現れたんだ・・・

あたいらは応戦した差・・大砲をぶっばなし、迫りくる魔物の腕を切り裂いたりしたが、何とあいつは応援を読んだんだよ・・・それもすごい数の・・・


同じクラーケンが増え・・・他の魚型の魔物も船にぶつかっていき・・・何隻も鎮められ・・・何人も海に投げ出された・・・そして・・・


―――――――――――――


「残ったのがあたいとこいつ等だけって事さ・・・」


そう言って、後ろにいる船員たちを見た・・・そいつ等は・・・・10人しかいなかった・・・


「海にまた出る?はは?!冗談は言いやがれ!!そんなのはなあ!自殺と何ら変わりが無いんだよ!!」


そう吐き捨てる・・・そう言わないと・・・心が壊れてしまうから・・・・


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


「あんたらが、何をしたいのか解らんが、帰って・・・」


「そうはいかねえよ・・!」


そんな中、戦士風の男が話しかけて来た・・・


「何だい・・文句でも・・・・」


「なあ、あんたら・・・船はもう使わないんだろ・・だったらくれよ・・・」


・・・はっ?こいつ何を言っている?!


「お前話を聞いていなかったのか?化け物が・・・」


「そんな事は十分承知の上だ!!その上で言ってるんだよ!!」


そう言い切った・・何なんだこいつは・・・


「馬鹿なのか・・・」


「ああ、恐らくここに居る全員な・・・」


そう言って周りを見渡す・・全員覚悟を決めた目だった・・・


「んっ?それって僕も馬鹿って事・・・?」


「ああ、当り前だろう!」


「何だとお!!」


そんなやり取りを見てあたいは・・・


「・・・・・・・一隻だけ予備の船がある・・そいつを使いな・・・」


「えっ・・・」


「姉御・・・」


「うるさい!もう、あたいらが持っててもしょうがないだろう・・・着いてきな案内する・・・」


そう言って、あたいは洞窟の奥を案内する事にした・・・ああ、何であたいはこんなことをするのか・・・自分にも解らなかった・・・

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