海賊との接触
僕達は今、洞窟に向かって歩いている・・・そこに僕達に船を貸してくれる人たちがいる可能性がある為だ・・・
その際、ヴァエとナールが仲間にしてほしいって言ってきたのだ、何でも、魔族を倒せるのなら協力したいと・・・でも、お姫様を仲間にするのは・・そう考えていると・・・
「ふははははは・・・・!!いいでは無いか!!」
「お前は喋るな!!」
そう、ダールが喋って来たので剣を振るう・・くっそーーあたら・・・
「あの・・・」
「はい?」
「その方・・何であんな格好をしているのですか?」
僕はその言葉を聞いた瞬間感動した・・・僕以外のパーティーメンバー誰もその事に突っ込まないんだもん!自分がおかしいとすら考えてしまったほどだ!
「だよね!だよね!!」
そう言ってヴァエの手を握ってぶんぶん振る・・・
「そんなに可笑しいかしら・・・?」
何か、お姫様が言っているが気にしない!僕と同じ感性の人と出会えたのだ!これ程嬉しいことはない!!仲間!いいよ!!というより!仲間になってくださいお願いします!!そうして彼女らは仲間になったのであった・・・・
それから、彼女らの案内でその人達に会いに行ってるのだが・・・
「ねえ・・・本当にこっちでいいの?」
「ああ・・・」
「でも、街からすごく離れちゃったじゃない!!」
そうなのだ、今私達はかなり街から離れた所にいる・・何でそんな所の洞窟に住んで居るのだろうか・・・?
「・・・そいつら海賊だからな・・街に余り近い所に居られないんだ・・・」
「へっ?!」
海賊!!
「ちょっと待って!!!今僕達は海賊の所に行ってる訳?」
「ああ・・そうだ・・・」
「何でそんな所・・・」
「船を貸してくれるかもしれないからだ・・・海賊ともなればそれなりに腕もいいだろうし、何よりお金で交渉できる可能性がある・・・」
いや、確かにそうかもしれないけど、でも・・・
「それにそれ以外は全部断られたんだよ・・・船を買うお金までは捻出できなかったし・・・」
それを言われたら・・・僕達もそこまでのお金無いし・・・何でお金準備されてないんだよ!!せめて旅ができる資金は欲しかった・・・
「はっはっは!!可能性があるのだから試してみればいいじゃないか!!」
「黙れ!!」
ダールがまた何か言ってきたから、剣を振り回して当てようとする・・・くそ!当たらん!!
そんなこんなでしばらく歩く僕たちなのであった・・・
―――――――――――――――――
街を出て2、3時間後、やっとそれらしい洞窟が見えた・・・僕が嬉しさのあまり洞窟に駆け寄ろうとすると・・・
「待て!海賊の根城だぞ!!勝手に行くな!!」
とルザーに止められた・・・確かにそうだ・・・気を付けないと・・
「どれ!俺が行ってこよう!!」
そう言って、ダールがそのまま突っ込んでいった・・・ちょっと待て!!
そんな言葉を言う暇もなく、ダールはそのまま突っ込んでいった・・・まじで・・・それからしばらくの間、洞窟の中から悲鳴がこだまするのであった・・・
「あ・・あたしらに何をするつもりだ!!」
そう言って震えながらそう言ってくるのはキャット族という猫型獣人である、ムファという女性だ・・ちなみに、海賊の頭なのだが、今はこんなにも怯えている・・・ひもで縛って捕まえている訳でもないのに・・・何をしたの・・・?
「別にいつも通りの事をしただけだ・・・・」
・・・・いつも通りの変態行為をしたわけですね・・・
まあいいや取り合えず、話だけでも聞いてもらおう・・・
「僕達貴方達にお願いがあってきました・・・」
「何だい・・・そのお願いとやらは・・・」
びくびくしながらそう言ってくるムファさん・・・ごめんなさい・・本当にごめんなさい・・・そう思いながらも言う・・・
「船を出してもらいたく・・・」
「ああ!!」
船を出してほしいそう言った瞬間顔色が変わった・・・やはり一筋縄ではいかにあようだ・・・
――――――――――――――
「・・・・・・あたいらが、海賊を始めたのは10年前だ・・・」
船を出してほしい・・・その言葉を言って、顔色が変わったムファさん、何度もお願いしていると、昔話を彼女は話し始めた・・・
「その時あたいは15歳でね・・・何か陸に縛られている生き方が嫌になって海に出たのさ・・・」
・・・・・ええ・・・いやいや・・陸が縛られていると感じたからって海って・・・どんだけ行動力があるんだこの人・・・考え無しにもどがある・・・
「そうしたら、あれよあれよと仲間が出来てね・・・すぐに1000人規模の海賊団になったんだ・・・」
まじか!この人どんだけカリスマ持っていたんだよ!!そんなんで成功するなんて!!
「色々やったさ・・もちろん、人殺しや漁船何かは襲わなかったさ・・・あたいがやりたかったことじゃなかったからね・・・・財宝探しに、少しあくどい商人への襲撃、一番大変だった時は護衛艦が5隻もあって、護衛の奴等も腕利きばかりだった時だな、あん時は、船でヒット&ウェイで疲弊させてから攻略したんだっけ・・・いやいや人を殺さないで物資だけ奪うのも大変でさあ・・・そうそう、賞金稼ぎがあたいらを狙ってきたときもあったね!そいつ等も命は奪わないで返り討ちにしてやったけどな・・・」
そう、昔を懐かしむように語る・・・ムファさんだが、次の言葉で・・・
「だが、そいつ等も今はほとんどいない・・・」
声のトーンを落としてこう言った・・・
「魔物に殺されてね・・・」
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