2014年の旅 第七弾 10月11日~10月12日 乗鞍岳・美ヶ原・竜王・戸隠高原巡り

秋も深まるこの頃、赤や黄色に染まった山々の紅葉を拝みに地元の友達と車で一路長野へ。

11日の早朝5:00に自宅を出て、西へ。横浜新道→保土ヶ谷バイパス→東名高速→圏央道→中央道経由で長野県松本へ、ここから岐阜県との県境にある乗鞍岳を目指す。車で行けるのは麓の観光センターまで、ここでバスに乗り換えて山頂へ。

2702㍍の高地の気温はなんと2℃!

観光センターで販売していたネパール産のショールを急遽購入して、身体に巻き付けて防寒対策。

山頂の畳平は自動車道としては国内最高地点だった。幸運にも、快晴。青空とのコントラストが素晴らしい景色だった。

ただ、2700㍍付近は木が生える高度限界を超えているため、ここから紅葉を拝むことは出来ず、高山植物の青々とした緑色に覆われていた。これはこれで見事だ。

乗鞍岳の後は東進し、位置的に松本盆地の反対側にある美ヶ原へ向かった。美ヶ原も2000㍍超に位置するため気温は低かったが、眼下に見下ろせる夕日に照らされた紅葉や山裾の稜線は非常に美しい。美ヶ原の名に劣らぬ眺望だ。

ちなみにこの美ヶ原高原は長野県のほぼ中央部にある高地故に、各テレビ局やラジオ局の電波塔が林立しており、長野県を越えて愛知県や三重県、富士山五合目まで電波が届くのだとか。

美ヶ原の後は北進して、上田市経由で長野市川中島へ。ここでは川中島まつりの真っ最中で、3000発の花火大会が行われるため、花火を見物(18:30~20:30)。

その後は湯田中にある宿(源泉かけ流しの宿 ホテルゆだなか)で一泊。一日目の旅程を終えた。



2日目は、宿にあったパンフレットで紹介されていた竜王高原行きから始めた。

竜王高原は奥志賀高原のスキー場で、冬場はスキー客で賑わうらしい。冬以外では、トレッキングツアーなどで登山者も多い。山麓から日本最大乗員166人乗りのロープウェイで山頂へ。

この山頂は1930㍍。まだ午前中だったため、善光寺平にかかる雲海を拝むことが出来た!

驚いたことに、この山頂からは日本海まで見渡すことができ、新潟県の佐渡島まで眺めることが出来た!

しかし、残念ながら山頂付近は紅葉が過ぎてしまっており、見頃の位置はロープウェイに乗っていた途中の標高1300㍍付近の高度だった。

竜王高原を後にして、ちょうど竜王高原の向かい側の妙高山の麓、戸隠高原へ。

戸隠高原は中学1年の自然教室で訪れていたはずだった所。しかし運悪く風邪で自然教室を丸々欠席したため、何度となく行ってみたいと思っていた場所だった。今回14年の念願が叶って、自然教室で訪れた場所の一部を、自然教室参加者の友達に案内してもらいながら巡った。

戸隠最初の訪問先は、戸隠忍者屋敷。戸隠民俗館・戸隠流忍法資料館・忍者からくり屋敷の3館からなる。忍者にまつわる武具や毒草、業などが紹介されていた。

忍者からくり屋敷は、詳細は敢えて割愛するが、仕掛け満載の迷路で、一見行き止まりのような部屋から別の部屋へ移りながら出口を目指す。途中には、「出口がわからなかったら」と表記されたインターホンが?! 出口に辿り着けない人もいるかもしれない忍者からくり屋敷。是非一度お試しあれ。


ちなみに、ちゃんと出口へ行けました!

行けましたけど、一番のからくりにしてやられたのは、出口出てからだった…

下駄箱へ戻り、靴を入れた場所へ行くと…靴が無くなっているではないか!

誰かが間違って持って行ってしまったのか?

嫌な予感を想定しているうちに、なんとなく下駄箱の雰囲気が異なることに気付く。

そして、理解した。

下駄箱が…反転してた…!!

出口出られてホッとしている隙を狙った罠、まさか出口出た後までしてやられるとは…

まさに忍者からくり屋敷、恐るべしであった…。


忍者屋敷を出たあとは同じ戸隠高原にある鏡池へ。

鏡池周辺を含め、戸隠高原は紅葉の見頃であった。赤や黄色に染まった木々が青空に映えて見える美観に、ようやく出会うことが出来た。台風19号襲来直前に、秋の訪れを実感することが叶った。台風が来てしまえば、この紅葉も散ってしまっていたかもしれない訳で、僅かなグッドタイミングであったと思う。

さて、鏡池だが、水が澄んで綺麗なため、背後の戸隠山を鏡に写したように見える。

これは見事だ。中学時代のガキの自分が先にこの場所へ来なかったことを良かったと思う。何故なら、この感動は最初にこの場を訪れたために感じられたことだろうからだ。天気、紅葉など最高の条件で生まれる自然の美観を、初めて訪れたときに感じる感動と共に味わえたことは、非常に喜ばしいことだと思う。


鏡池の次は、戸隠そばを頂いてから戸隠高原をあとにし、南進して善光寺平の南端、戸倉を目指す。

この戸倉には、荒砥城という山城があり、2007年のNHK大河ドラマ風林火山でロケ地になった。大河ドラマでは、山本勘助ら小県(ちいさがた)の諸将らが北進する武田軍と対戦する場面で、勘助らの砦として荒砥城が使われた。

その景観はなかなか勇ましく、まるでドラマの中に入り込んだような感覚だ。

小高い丘の上に立地しているため、戸倉や隣の坂城市街地を眺望できるほか、長野方の善光寺平も見渡せる。

この付近は荒砥城のような砦が多く築かれていたようで、全ては川中島における上杉軍との戦線の監視・防備による武田軍の施策であったようだ。この城も、川中島で上杉軍が動いた際は狼煙による甲府への情報伝達の一角を担っていたという。


荒砥城を見た後は、帰路を行く。途中の坂城でこれまた丘の上にある温泉、びんぐし湯さん館で硫黄泉を堪能。ここの温泉は飲用できるので、コップ一杯飲んでみた。あまり硫黄臭さは強くなく、硬水を飲んでいる感じだ。

温泉入ったあとは関東平野目指して東進。


紅葉を眺める高原巡りの旅も、無事に終えられた。

終日天気に恵まれたのは幸いで、基本的に高い所しか行かなかった今回の旅のキーワード、眺望には最適な日和だった。

紅葉を拝むという点では標高がちょっと高過ぎたが…。


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