後日談

「いやあ、おもらししなかったのは、リンカさんのお陰なんですねえ。良かった良かった」

と、フクちゃんがニヤニヤしながら言う。くそう、なんか弱味を握られたような気がする。

「まあ、緊張するからって飲み物ガバガバ飲まないことですね。それで、結局本来の『バイト』は成功したんですか?」

「うん」

と、ボクは小さい新聞記事を見せる。そこには

『○○○○の大使館員急死』

と書かれていた。

「この二三日、ホント疲れたよ……」

「はいはい、よしよし」

 フクちゃんの膝に顔を置いて目をつぶると、彼女はボクの頭をポンボンと撫でる。

 そのまま、ボクは深い眠りについた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る