小さな箱のゆりおこし
やさしく きこえる かすかな音
かすれて やわらかく テレビの音
遠い場所から聞こえる声は
君の姿 背景を 瞼の裏に 見せるの
いくつもの朝を繰り返し
いくつもの夜を繰り返し
あの日の 声を思い出しては
ゆれては はなれる さざなみのようで
つむる まぶたに うつる景色
いつも消えるようにと
いつも聞けるようにと
忘れないように 瞳の奥に閉じ込める
かすれて きえてく あなたの声
やさしく とけてく 背景たち
ゆっくりと色が遠ざかっていく
思い出だけが白くなっていく
わたしも きえてく なくなっていく
だれかも わからず ないてしまあって
子供のように泣けばいいのに
その鳴き方さえ わすれてしまあって
ながされた音に 耳を傾け
ながされた音は きいたことがある
ただ なつかしい
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