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目次
人影一つ
見ていらっしゃるのか、私を
見られているのか、私が
たかが簡単な装置だというのに
伸びる影は長く
切り裂かれる身は血を吹き
叫びは歌になる
歓声 拍手 嘲笑
惨劇は喜劇に祝福され 喜劇は惨劇に呪われる
たった一つの機械が歌声を響かせて
鳴る音は均等 不安定になるのは精神
メトロノームの代わりにならずとも
目覚ましの代わりにはなる
誰かは薬であるという
誰かは毒であるという
依存と安定の狭間で迷う人たちが
口をつぐみ、口元を裂き、喉を切る
目を瞑れば助かり
目を見開けば殺される
知識は罠であり
判断は知恵であり
心の全てをさらけだす
見られているのに見えるのは仮面
誰にも知られて、誰にも知られないモノ
今日も一つ仮面が割れる
中には何もなかった
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