第17話 火と水 浄土と穢土
性行為にみられる「穴を穿つ」ことと、火を熾すことは密接な関係がある。
プロメテウスは最古の神々のひとり、神話的な役割はトリックスターで、原始の火どろぼうである。
無意識のエネルギー=リビドーは、好んで水のイメージをとる。あまりにこの「水」が地下=無意識にもぐれば、地上=意識・自我は枯れた荒れ地となり、その水が世俗の日常で汚れると、地上は穢土となる。
エリオットの詩が言うwasteland(荒れ地)は聖杯の水で癒される。個人的に荒れ地は西洋的な概念に思われ、和人には穢土がぴったりくるように思う。その意味で穢れの浄化を担う神道は、非常に和的な概念である。
和仏教は底まで掘れば浄土↔穢土の対立があらわれる。キリスト教の基層に天国↔地獄の対立があるように。
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