第12話 免罪腐
集団は免罪符になる。
横領、暴力、差別はシステムとして正当化され、権力により可能となる。
アメリカ黒人差別はマルコムXの指摘するように、差別感情であると共に、白人によって確立されたシステムであった。
マルコムが攻撃したのは、個人としての白人ではなく、集団意識としての「白人」たちだった。
ユングの指摘するように、集団を免罪「腐」に、責任は拡散され、集団化された意識は必ず、モラルが何段階か低下する。(こうした集団意識と元型や集合意識とのちがいは、だいたい「イデオロギー」と「思想」のちがいに近い。)
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