第156話 忘れ去られた理由

鷹見一幸さんの「でたまか」シリーズを読んだのですが、

十五年ほど前に学校の図書館で終盤まで読んでました。

しかし、理由は忘れましたが、最後まで読まず。

今、最後まで読んで想像するに、

どうも視点が主人公から離れていく展開に、

ちょっと飽きたのかな、と思います。

つまり、当時の自分は、

主人公が主導権を手放さず、

主人公が成長したり、落ち込んだり、

葛藤の中で何かを見つけて、

また頑張る、

みたいな話が読みたかったのかな、

と、考える次第です。

今になってみると、わがままというか、

狭い価値観だな、としかいえません。

「でたまか」は、本当に「物語」というか、

とにかく世界を描く小説で、

いくつかの個人の視点で描写されるものの、

つまりこれは、多面性な訳で、

主人公一人の視点で描くより、

奥行きがあるし、

何より、カタルシスのようなものが、

多重的、同時的に起こる。

この物語はぜひ、読んでみて欲しいです。

SF好きは特に!

第3部はこれぞSFです。



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