第63話 最もハッとした瞬間

高校生の時から物語を書いて、

公募へ送ってました。

大学生の一年の時に書いたものが初めて一次を抜けて、かなり嬉しく、

二年の時に意気揚々と、文芸系のサークルに入りました。

そこで自分の書いたものを他のメンバーが批評した時、

一人の方が「説明が下手」と評価したのです。

説明が下手とは、つまり、情報の出し方が下手、という意味で、これには衝撃を受けました。

情報を小出しにすることが読者を牽引する、

読者はもっと情報を知りたいと思って先に進む、

という意識が僕の中に確かにあったので、

この指摘は腑に落ちたというか、感動しました。

本当に鋭い目の持ち主がいる、そしてそれを言葉にできる力の持ち主がいる、

それには言葉にできない衝撃を受けたものです。

まったく、世界は広い。

あの時の指摘は今でも、頻繁に思い出します。




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