第11話 Fランク冒険者の日常⑪
冒険者ギルドで受けた依頼は3つ。
・(朝)広場のごみ拾い。
・(昼)広場での炊き出しの手伝い。
・(昼~夕)孤児院へのお菓子配り。
移動時間も含めても特に問題ないことは確認済みだ。
私は広場へ行き、朝のごみ拾いをする。週一くらいで定期的に張り出される依頼で、人通りが多く使用する人も多いため、ごみが溜まるのもわからなくはないが、もう少しモラルを守って使ってほしい。
冒険者にとっては銀貨1枚の報酬であるので、安全でお手頃な依頼ではあるが、私はこの町が好きなので広場も常に綺麗な広場であってほしいと思う。
広場でごみ拾いが終わった後、おばさん達が集まり炊き出しの準備をしていた。私は端の方で、100個以上ある野菜の皮をナイフを使用して一人で剥いている。
炊き出し依頼は冒険者にとって、あまり人気がない依頼であった。冒険者で料理ができる人、また細か作業が得意な人が少ないからだ。炊き出し依頼の場合、冒険者は広場の警備を数人で実施することが多い。
野菜の皮むきが終わった後は、おばさん達に連れられて料理を手伝う。この依頼は広場の警備は銀貨1枚、料理を手伝う役割の場合は銀貨3枚となる。
さらに、今回みたいに料理を手伝う役割が一人だと、仕事量の出来高にもよるが銀貨5枚となる。短時間で銀貨5枚はとてもおいしい依頼である。
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