ピクニック
勝利だギューちゃん
第1話
快晴の日曜日、僕はピクニックに出る事にした。
前日から、したごしらえをしておいた。
朝早くに起きて、おむすびを作る。
中身は、梅干し、昆布、かつおなど、いろいろだ。
レトルトではあるが、鳥の空揚げ、卵焼き。冷凍スパゲティなどを用意した。
野菜も洗って刻んで、弁当箱に詰めた。
お茶も持った。
足りなければ、どこかで買おう。
家に鍵をかけて、さあ出発だ。
誰と行くかって?
もちろん、ひとりだ。
その方が気楽だ。
電車に乗って、高原まででる。
自然に囲まれていて、とても癒される。
♪丘をこえ、行こうよ~
心なしか、歌も出てくる。
手ごろな場所を見つけて、ピクニックシートを広げる。
周りは、家族連れや、カップルが多いが、気にしない。
ひとりでいる僕を、冷笑する声も聞こえる。
でも、気にしない。
僕が楽しければそれでいいのだ!
「すいません」
ふいに声をかけられた。
女の人だ。
20代前半くらいか?
まあ、どうでもいいが・・
「僕ですか?」
一応返事はしておいた。
「はい。おひとりなんですか?」
「ええ。」
「よかったら、私たちとご一緒しませんか?」
「どうしてですか?」
「だって。大勢の方が楽しいですし」
女性の目線の先を見る。
男女数名のグループがいて、こっちに手を振っていた。
「せっかくの御好意ですが、お断りします」
「どうしてですか?」
「それは、あなたがわかっていることでしょう?」
そう言うと、女性は悲しそうに去って行った。
その女性は、かつて僕がつき会った事にある女性。
つまり、元カノだ。
今はもう、別れた。
なので気不味い。
わかっていて、声をかけたのか?
何が望みだ!
なので、拒んだ。
そしてまた、ひとりの時間が始まった。
今日は楽しいピクニック。
誰にも邪魔はさせないぞ。
ピクニック 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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