第四章5 『円卓会議』
教会内
◆◇◆◇
「
「せやな。パワーバランス的にあっこの国が転生者飼うのが一番やっかいやったからな。得体のしれない辺境国ルルイエも大打撃受けてて、うちら本当ついてるで。漁夫の利っちゅーやつや」
「ただねぇ……。とんでもない額の支払いがこの教会にきてるんですけどぉ……。この支払いどうするのぉ……?」
「その件は
「じゃが、油断は禁物じゃ。制業不能は
「――所詮傭兵。払ウ物払エバ管理ハ容易」
「
「はっはっは! 棚からぼたもちじゃ! 天運は
「そっすね。ただあっちとしては、ロストナンバーがこの国に戻ってきたっつーのは、ちょいとばかり警戒すべき事案だと思うんですけどねぇ」
「それは大丈夫かしらぁ。ロストナンバーの手足は斬り落とすから、悪さはできないわぁ」
「ははは。物騒なことを言わないでくださいよ。
「駒か。あいつもつくづく運がねーな。愛しのお姫様と離れ離れか。姫を護る騎士としては失格だ」
「アレが姫なものか。穢れた血を引いた者の末裔――忌書の解読以外の価値はない」
「そろそろ雑談はよいか――。今日お前たちを招集したのは、世間話をさせるためではないぞ」
「わーっかってるって! 召喚門の異変の件だろ。場所は……永世中立国ヘルメスだな。あの規模の振動は召喚者――いや
「馬鹿な。超越者である天使がこの世界に顕現することなど――」
「いや、あり得ないことではないよ。ただ僕の知っている情報の通りであれば今回ばかりは僕たちが動くことは無さそうだけど、ね」
「――矢か」
「そう。
「御使イ様ニ弓引クトハ何事カ――嘆カワシイ」
「ただ――放置はできない。教会としても
「ははは! 厄介払いの体のいい理由だな。
「いいじゃないですか。ロストナンバーと分断するもっともらしい理由になりますしね」
「――ロストナンバーの処分は忌書の解読のあとだ。用が済めば駒ともども処分だ」
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