女子会準備中
明日に備えてカボチャプリンとタルトタタンを作ることにしよう。
今回はコックコートなし。あれ、料理してる気分にならないのよね。クッキングゲームしてるみたい。あれはあれで楽しいけど、私自身の料理スキルを試したいし。
エプロンは欲しいし、汚れないと分かっていても、大事な甘ロリドレスを汚したくないので、エプロンドレスのメイドコスに変更した。
クルミ・マーガレット・ミルク
LV:5
スキル:料理、手芸、農業
魔法:火魔法
装備効果:家事、給仕、礼儀作法
家事っていうのは何が含まれているんだろう。家事のさしすせそかな? さ裁縫、し躾(しつけ)、す炊事、せ洗濯、そ掃除。子供居ないから躾っていらないけど。シロは躾なくても賢いしね。
まあ、いいや。料理の邪魔にならなきゃいいのいいの!
まずタルト生地を作る。バター、砂糖、卵黄、薄力粉。分量は憶えてなかったけど、料理スキルのおかげか、何となく分かる。これは便利。
バターは作らなくてもあるんだけど、試しに妖精さん生乳をシャカャカしたらできた。無塩バターだ。お菓子作りには無塩バターよね。卵も妖精さん印。まあ、妖精印と言えば、インベントリの中の物も全部そうかもしれないけど。
カボチャは種を取って蒸し焼きにする。蒸し器無いんだよね。いつもならレンチンなんだけど、こういうのも楽しい。
種は畑用とプリンのトッピング用。種はレンチンしたら楽なんだけど、私には時短スキルが無いので、グリルで焼いておく。コンロ台に魚焼きグリル付いてたの! なんか日本的よね。
蒸してる間にリンゴをカットしてスライスしていく。スライサーを使わなくても綺麗にスライスできた。料理スキル便利。
このリンゴは妖精さんのリンゴ。妖精のリンゴっていうと凄そうだけど、味は甘酸っぱくて、日本のリンゴほど甘くない。外国のリンゴみたいな味で、アップルジュースとか料理向き。日本のリンゴのリンゴジュースって、美味しいけど甘過ぎて喉が渇くんだよね。
スキレットで砂糖とバターでリンゴをゆっくり炒めてキャラメリーゼする。ラム酒もちょっと入れよう。うーん、香ばしい。やること一緒なのでミルクパンで砂糖水を煮詰めてカラメルソースも同時に作る。
ラム酒売ってないかなぁ。そんなに持ってないんだよね。飲む訳じゃないから当分は大丈夫なんだけどね。ストックが無くなったら手には入らないなんて不安だ。
蒸し器みたいな実用性重視の器具はないんだけど、スキレットとかミルクパンとか、見た目が可愛い雑貨はいっぱいあるの。
うちは農家だけど、おされカフェしてるプレイヤーもいたもん。カフェユニットは課金アイテムでお高い。ミニ牧場みたいな農園ユニットは安い。畑は初期設備。基本的にブルーベル・フォレストのアイテムやユニットは可愛くなるほど、女子が喜ぶほど高くなる。ひどい。
プレイヤーは高いカフェユニットで食べたからって、意味はないんだけど、NPCがやってきてお金払ったり、色んなプレゼントをくれるの。
ゲームでは料理アイテム自体がプレゼント用。だってHPもMPもないからね。料理アイテムをプレゼントすると相手の好感度が上がって、お家に遊びに来たり、プレゼントくれたり、イベントに呼んでくれたりするんだ。
村中のNPCとプレイヤーにプレゼントしまくったね。余ってるし。そのおかげでBBQイベントとか村祭りイベントが発生してた。他にも釣りに誘われたり、NPCからしか貰えないアイテムとか貰った。
村祭りイベントは見て回るだけじゃなくて、露天も出せるんだよ。綿アメ売りまくったよ! 他にもオクラホマミキサーみたいなのを皆で踊ったり、可愛いよー? 楽しいよー? こっちでもやらないかなぁ。
そうこうしているうちに、キャラメリーゼ終了。寝かせていたタルト生地を載せてオーブンへ。
軟らかくなったカボチャを裏ごししてプリン液を作る。前と同じ用な感じだけど、これにもラム酒をちょっといれておこう。大きいのを作るときは炊飯器で作ると楽チン。でも今日は無駄にいっぱいある可愛いココットに入れて作る。
本当はパイ生地に流し込んで焼きたいけど、オーブン使ってるし普通のカボチャプリン。フライパンにココットを並べてお湯を張り、蓋をして蒸す。
加熱してる間に、あら熱をとったカボチャの種を割っていく。カボチャの種って美味しいよね。くふふっ、生クリームと一緒に載せるんだ!
せっかくバターまで手作りしたので、生クリームも作ってみる。これは初めて。と言っても加熱殺菌した牛乳に勝手に浮いてくるのが生クリーム。ようするに放っておくだけ。市販のノンホモ牛乳でも浮いてくる。普通の牛乳は生クリームが分離しないように加工してるんだよ。
ノンホモ牛乳って嫌いじゃないけど、冷蔵庫に何日か置いてると飲むときにクリームが浮いて口当たりがイマイチなのよね。
『BB生乳:ブルーベル・フォレスト牛乳の生乳 無加熱無菌』
やっぱり生乳だからノンホモだね。 生クリームを作るのに加熱が必要なのか、殺菌のために加熱してるだけなのか分からないから、一応加熱しておく。低温殺菌の方が美味しいので60度くらい。そもそも無菌らしいし、適当。で、冷蔵庫に放り込んで放置。
ノンホモって書いてない牛乳はホモ! 響きがあれだから書いてないんだろうけど。そっちは生クリームが浮いてこないように処理してある。生乳っていうのは何にもしてないお乳。だから生乳はノンホモ。
生クリームを採った後の牛乳は低脂肪乳になる。これは後でヨーグルトにしよう。ヨーグルトは、牛乳にちょびっとヨーグルト放り込んで放っておけばできるけど、せっかく発酵スキルがあるのでコックコーデでやろう。その方が美味しそうだし。
もう作りかけてるけど、このガチンコ生クリームってホイップクリームになるのかなぁ。市販のホイップクリームって乳脂肪濃度調整されてるからね。なんなら植物油に色付けてるだけで生クリーム入ってないのもある。
生クリームってホイップさせるの大変なんだ。めっちゃかき混ぜないといけない。ホイップクリーム用の生クリーム代替品はすぐホイップしちゃうけど、生クリームは結構大変。無理そうならコックさんに変身しちゃうよ!
そんなこと考えてる間にプリンが蒸し上がった。これはあら熱をとって冷蔵庫。熱いと生クリーム溶けちゃうから、ホイップクリームは後で。
あ、前回のプリンなんだけど、冷めるまでインベントリに入れとこうとか言ってたんだけど、全然冷めなかった。考えてみたらインベントリから出したパンケーキ、熱々だったもんね。えへへ。
でもだからこそ、いつでも熱々プリンが食べられるのです! いやっふぅー!(マリオ風)
タルトタタンも焼けました! これは熱々か冷ますか悩むなぁ。熱々アップルパイも美味しいもんね。でもキャラメリーゼした表面がパリッとする冷やしたのも捨てがたい!
うーん、今回は熱々で!
スキレットのままインベントリに入れておく。やっぱりタルトタタンはスキレットからひっくり返す時が一番の見せ場だもんね! 二人の前でひっくり返すんだぁ。喜んでくれるかな、楽しみ!
「できたの? 早く食べたいの!」
「これは明日皆で食べようね。さっき作ったプリンは食べて良いよ」
熱々ノーマルプリンを出してあげる。もちろん私のとシロの分も。犬だとダメだろうけどシロも妖精だろうし、体の小さなココがモリモリ食べてるから大丈夫だろう。
「シロも食べる? 食べても大丈夫そう?」
「わおん!」
大丈夫らしい。やっぱりね、そうだと思ってました。プリンを器からお皿に出して置いてあげた。
「先に食べて良いよ」
「わあいなの!」
「わっふぅ!」
小さな口でちまちま食べるココとは対照的に、シロは一口で食べ終わってしまって悲しそう。
「ああ、シロは一口だね… 糖分多いからもう一個だけだよ?」
もう一つ出してあげると、今度はかぶりつかずにペロペロ舐めとって食べている。シッポがパタパタしておるぞ、可愛いヤツめ!
「よしよし、おやつばっかり充実してしまったぞ。今日のごはんはどうしよう。牛肉あるし、焼き肉しようか!」
「わーいなの!」
「わんわん!」
焼き肉だれはさすがにない。醤油と日本酒、蜂蜜、唐辛子、ニンニク、ゴマくらいで作るかな。ちょっとリンゴも入れるか。みりんと豆板醤は無いんだよね。味噌はあるんだけど。ミノ用には味噌も入れよう。
あとは塩焼きにレモン!
焼き肉グリル欲しいなー。売ってないかな。BBQセットも欲しい。ハンターギルドのキャンプ用品売り場に売ってなかったかな。
仕方ないのでフライパンで焼く。油は随時捨てる。
「まずは塩タン! う、うまぁ!」
「美味しいの!」
「わんわん!」
と、蕩けやがる! タンって大体の焼き肉屋はアメリカ産だよね。オージービーフもあるのかも。よくても和牛じゃない国産牛かな。国産牛はホルスタインでも国産牛。和牛は品種なのて海外産でも和牛。和牛にも赤牛とか短角牛とか色々ある。
黒毛和牛のタンなんて滅多にない。肉とタンとでは取れる量が違うから当たり前なんだけどね。
「こ、これはたぶん黒毛和牛の牛タン! 食べたこと無いけど!」
あーうまい。超うまい。もう全部塩でも良かったな。あ、ミノ、ミノポンも作ろうっと。
ミノポンは簡単。茹でてネギとポン酢かけるだけ。ポン酢も無くなったら自作かぁ。出汁と醤油、お酢、でポンって何だ。ゆずぽんはゆずだよね。ポンカン? カボス? すだち? ポンカンは何か違う気がする。
まあ、いいや、無くなってから考えよう。何ならコックさんが勝手に良いようにしてくれるし。
「きゃあ! カルビが溶けちゃう!」
きゃあなんて乙女な声を上げてしまいましたわ、うふふっ。カルビが口の中で溶けて消えましたよ。カルビは飲み物って本当なのね。美味しいけど、脂が凄いから少量にしよう。
「ハラミ、美味しいの!」
「わふわふ!」
ハラミは絶品。軟らかいし旨味が凄い。しかし、ココは自分の体積より食べてないかね? またメルヘンなんだね? もうツッコまないよ?
シロも凄い量を食べている。一食でお肉がほとんど無くなってしまった。後は明日用のフィレ肉。ステーキにしてセリス達にご馳走するんだ!
あわよくばお泊まりしてもらおう。一緒にお風呂入って、パジャマパーティー! 女子会楽しみ!
あっ、アイス作っておこう。熱々タルトタタンに冷たいアイス、最高じゃない?
せっかく生乳があるので、ミルクアイスとバニラアイス。
ミルクアイスは生乳と砂糖を軽く煮詰めて冷やし固めて混ぜ混ぜ。思いっきり煮詰めていくと練乳になって、さらに煮詰めるとミルクキャラメルになる。やらないけどね。
バニラアイスは同じ物に卵黄とバニラエッセンスとラム酒をちょっと。生クリームも入れるとそんなに煮詰めなくても大丈夫。
お菓子アイテムを作成するための、ラム酒やバニラエッセンスはあるんだけど、流石にバニラビーンズまではない。残念。
アイスも用意したし、お風呂に入って寝ます。今日はホームから出ませんでした。順調に引きこもってます。おやすみなさい。
「うおー! 朝だー!」
「またやってるの」
「わふぅ」
朝の雄叫びを上げていると二人が呆れていた。良いじゃんか。今日は楽しみすぎてテンション高いんだよ。
朝ご飯はシリアルで軽くにしておく。シリアルは売ってるのかな? まあ、作ろうと思えば作れると思うけど。
牛乳も美味しいからシリアル美味しいね!
「では、またかとお思いでしょうが、お客様のためにランチを仕込んでおきます」
「クルミ、昨日から料理しかしてないの」
「今日はお迎えに行って、採集と軽くハンティングするよ」
「わっふぅ!」
ハンティングと聞いてシロが張り切っている。セリスが居るときにハンティングコーデの威力を調べておきたいのと、あわよくばレベリング。強くなりたいんじゃなくて、美味しい物を手に入れるため! グルメハンターなのです!
「じゃあ、故郷の料理紹介ということで、和食でも良いんだけど、万人受けするカレーにします。鶏肉が残ってるし野菜ゴロゴロチキンカレーね」
「わーい、カレーなの!」
「わんわん!」
さて、カレーは欧風、インド風、タイ風とあるけど、作れるのは欧風、日本風なヤツだけ。
日本風は欧風と一緒。日本のカレーはインドじゃなくてイギリス由来なんだ。スパイスの扱いになれてないイギリス人が手軽に食べるためにカレー粉を作り、小麦粉を入れてとろみをつけた。
そのカレー粉と小麦粉を固めて作ったのがカレールー。カレールーを使うカレーはイギリスがルーツなんだよ。ま、イギリスでは欧風カレー廃れちゃったらしいけどさ。
一応インベントリにカレールーとカレー粉はあるけど、インド風を作るにはスパイスが足りない。タイ風はココナッツミルクがない。
もう手には入らないかもしれないカレールー! しかしここは歓迎と祖国の郷土料理として欧風日本カレーを作るとしよう。足らないスパイスが手に入れば、ルーがなくても小麦粉で作れるしね。
お米はまだ土鍋が用意できてないから、食材アイテムの炊き立てご飯を使おう。
丸鶏をバラして内臓を取り出す。砂ズリは開いて水洗い。キンカンとか肝臓、心臓なんかも美味しいよね。肺と腸は要らない。
鶏ガラは洗って、グリルして、煮込んでブイヨンを作る。鶏ガラ出汁。
モモ肉を皮ごとぶつ切りにして白ワインを揉み込んで塩胡椒、ローズマリーを散らしてグリル。手羽先とついでに野菜もグリル。素揚げでも美味しいよ。
フライパンで炒めても良いんだけど、グリルした方が皮が香ばしくなるのと、鶏油は生臭くなるからある程度落としちゃう。落としすぎると旨味が減るけどね。
ミキサーがあったら野菜ペースト作っても良いんだけど、無いからすりおろし、っておろし金がない! 仕方がない、オラオラオラ!
ひたすら細かく微塵切りにしてやったぜ!
まずは大量の玉ねぎを炒めて飴色にする。これはよく使うからインベントリにストック。
粉々の野菜とフライパンで炒めて、玉ねぎペーストと焼いた手羽先、そしてブイヨンを入れてルーを投入。
軽くとろみがついたら出来上がり。後はお皿に盛り付けるときに、グリル野菜と鶏肉をのせてイタリアンパセリをパラリする予定。
よしインベントリに入れて、お迎えにレッツゴー!
ハンティングコーデもバージョンが幾つかあって、猟友会イベで活躍する猟銃タイプ、昔ながらの弓矢タイプ、ハズレ扱いのスリングタイプなどがある。スリングってパチンコね。
猟銃タイプはこの世界的に合わない気がするので、弓矢タイプにした。
この弓矢はコスチュームに付属なのでインベントリには入らない。そしてほのぼのゲームに残弾とかないので弾も矢も無限に出てくる。
弓は小さくて、イメージで言うとキューピットの弓くらい。子供用というか、玩具みたいなサイズ。学生時代、和弓を射ったことがあるんだけど、本来の弓はもっと大きくないと威力が出ない。カーボンとかならアーチェリーくらいにできるだろうけど、子供が引けるサイズなんて大した威力ではない。
でもこれ、弾数無限の魔法の弓になってると思うんだ。だからそこそこ威力あると思うの。セリス監修の下、これの試射をするつもり。猟友会イベもこの弓でクリアできるので、そこそこ威力があると思うんだ。
「さあ行くよ! シロ、ゴー!」
早速シロに乗っかって出発!
「ぎゃー! 速いよ! 揺れるよ! 怖いよ!」
シロが興奮しすぎて段差もないのに飛んだり跳ねたりするから、ロデオしてるみたいになった。それなのに速いからとても怖い。
シロの背中をペシペシ叩いたら、やっと気付いたみたいでゆっくりになってくれた。
「あー怖かった」
「き、気持ち悪いの」
ココは私のフードに入っていたので、一緒に被害を受けた。
「ちょっと、シロ! マーキングは私達が乗ってないときにしてよ! 落ちちゃうよ!」
「わふん…」
本能なんだろうけど、後にしてよね。
そんなことをしていても、シロは速いのですぐに待ち合わせ場所に着いた。かなり早めに出たつもりだったけど、二人とももう来ている。
「あっ、二人とも、めるへん! じゃなかった、おはよう!」
恐い、めるへんの呪いが!
「「めるへん?」」
キョトンとする二人に、真っ赤になって誤魔化した。
「い、良いから! 言い間違いだから! おはよう!」
「そんなの言い間違う? 一文字も合ってないけど。まあ、いいか。おはよう、クルミ!」
「うふふっ、おはようございます、クルミさん」
「ココもいるの!」
ココが紹介されるのを待てずに飛び出した。
「わあ、ビックリした! ココちゃん、おはよう」
「きゃっ! よ、妖精さんですか?」
シャーリーが驚いてる。シロも妖精らしいよ?
「そうなの! 妖精のココなの」
「シャーリーと申します。よろしくお願いしますね」
「わおん!」
お行儀良くお座りしてご挨拶するシロ。しっぽパタパタ。
「この子はシロ。可愛いでしょ」
「可愛い! でもおっきいね! この子は犬なの?」
「シロさんも、よろしくお願いします」
「犬?なのかな。まあ、シロはシロだよ。シャーリーも敬語止めてよー」
じゃないとシャーリーって呼びにくくなるよ。
「あらあら、ごめんなさい。でもこれ私の癖だから、あまり気にしないでくださいね」
ちょっと砕けたから、まあいいか。セリスがシロに抱き付いてモフモフしている。毛に埋まってるよ?
「そうなの? じゃあいいけど。今日は美味しいご飯とデザート用意しておいたよ!」
「やったー!」
セリスはまだ子供っぽいところがあって可愛いな。シャーリーは落ち着いた大人の女性で素敵。
「まぁ! ありがとうございます。私達も手土産にクッキーを持ってきましたよ。市販品ですけど」
「えー!? ありがとう! 手ぶらで良かったのにー」
「そんな訳にはいきませんよ」
「あとは森で木の実でも採ろうかと思って」
二人とも気を使わなくて良いのに。
「木の実、いいね! 採って帰ろう。今は何が生ってるの?」
「今はクリの実とかクランベリー、フェアリーベリーとかかな」
「へー、栗とクランベリーは知ってるけど、フェアリーベリーは知らない」
「フェアリーベリーは妖精がいる森にしかできないと言われてるんだけど、代わりに一年中採れるんだよ。あんまり採ると妖精に迷子にされるって言われてるの」
「えー、恐いからいいよー」
「一人五つまでなら大丈夫だよ」
「そうなの? じゃあ四つにしとく」
帰れなかったら恐いもんね。
「うふふっ、慎重なのは良いことです」
「えー、五つ食べたいなー」
「ダメダメ! 四つ!」
「分かった分かったって」
クランベリーは肉料理のソースとジャムとジュース、栗があるならモンブランと栗ご飯も作らないとね!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます