14ページ目 11月29日
本は読むばかりが楽しみなのではない。
読み終わった後、心に響いた場面や、知的好奇心を刺激された部分に思いを馳せつつ余韻に浸ることができるのも、また一つの味わい方だと私は考えている。
昨日眺めていた図鑑を思い出して気が付いたのだが、そういえば自分以外の生き物を一切見かけていない。
人間が誰一人としていないことは、初めから何度も確認したので分かっている。
今までは気にしていなかったが、それ以外の、例えば小さな蜘蛛の一匹も目にしていないのだ。
獣の唸り声のようなモーター音を除けば、この図書館は何も気配の無い、静かな世界であると言えるだろう。
昨日の本の後味を楽しんだ後は、心理学と哲学の本を三十冊程読んだ。流石に今は少し、胸焼けをしている。
皆が色々な考え方をするのは、見ていてとても面白い。
他者との関わり方に関する記述は、物語や伝記に出てくる登場人物たちの関わり合いや心理状態を考察する時に、また新たな考え方を与えてくれそうだ。
実践するのが楽しみで仕方ない。
胸焼けが治まったら、物語の本を一冊読んでから今日は眠ろう。
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