魔法少女トリニティ☆プリンセス

有原ハリアー

第1話 トリニティ☆プリンセス、出動!

「くっ、殺せっ!」

 洋風の荘厳な城に、美少女の叫びが響き渡った。

「クフフハハハハハハ、それは出来ないな花嫁よ」

 美少女を拉致した張本人、有原ハリアーが下卑た笑みを浮かべる。

「殿下、貴女にはハリアー様のお嫁になっていただきます」

 直属の将軍である、ノイベルトが淡々と告げる。

「では、ハリアー様……」

 同じく直属の将軍であるゲープハルトが続けようとした時、部屋中に警報が響いた。

「フッ、侵入者か。いいだろう、ノイベルト、ゲープハルト。好きに料理せよ!」

「はっ!」

「はっ!」

 しかしハリアーは動じず、部下に対応を一任した。

「では、花嫁よ」

「やめろぉおおおおおっ!」

 そして部屋に二人きりになると、ハリアーは美少女のドレスに手を掛けた。


     *


「ここね。今助けますわ、ララ殿下」

 三人の巨乳美少女が、城門の前に立っていた。

 先頭に立つのは、青いドレスを纏った少女ヴァイス。

「予告状の通りでしたわね」

 その傍らに立つは、白いドレスを纏った少女ブランシュ。

「さあ、ぶちのめしてさしあげましょう、悪党の皆様!」

 戦意を高揚させるのは、紫のドレスを纏った少女グレイス。



 彼女達は、国際特務機関“トリニティ☆プリンセス”のメンバーだ。

 構成は、リーダーがヴァイス、サブリーダーがブランシュ、アタッカーがグレイスとなっている。



「では参りましょうか、皆様。“トリニティ☆プリンセス”出動です!」

 ヴァイスはステッキを振るうと、ブランシュとグレイスに指示を下した。

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