飛行士から皇宮護衛官に転属することになりました

都築祐太

モノローグ

幼い頃じいさんからよく聞かされた。俺の故郷は元々は隣の国 秋津国あきつのくにの土地だった。しかし戦争によってこの土地は隣国アメリア国の土地になってしまったと。

「良いか、お前は血は秋津人あきつじんだ。アメリア人から誹謗や差別を受けるかもしれない。だが決して同じようなことはするな。 

血は違えど同じアメリア国人として堂々しておれよい、恨みは自分で止めるその勇気を秋津人として持っておれ、人種は関係ない、たが一つ民族として誇りを持て、それだけは忘れるな」

じいさんは秋津国軍人として戦争に参加しそのままこの土地に残ったらしい。

幼かった俺は質問をした。

「何で、じいちゃんは秋津の国に帰らなかったの?」

戦後秋津国に移住した者もいたらしいがじいさんは残った。じいさんは少し顔をしかめながら答えてくれた。

「守りたい人が居たらかだよ。お前も命を懸けても守りたい人に出会えよ」

と言うとそれ以上は語らなかった。じいさんは厳しかったが優しい人だった。

そして、俺も誰かを守りたいと幼心に思った。軍人を志したのはそれから10年程であった

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