第44話 達観
子どもの頃は、こんなふうに寂しいとかいつも思う大人になるなんて、思っていなかったです。
かといって、ごく普通の大人を思い浮かべているわけでもありませんでした。
世間をしらないようなおとな、といえば近いかもしれませんが、そういうイメージはごく普通に学校に行っていても浮かぶのでした。
世の中を知っているか知らないかと言えば、知らないほうでしょう。でも、知っている世の中を私は生きています。きっと狭い中で。
そして、生きるとか死ぬとか、まだもがいているのです。
いい加減受け入れて、達観したらいいのに。
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