第5話 ほめられること

私は大人にあまりほめられた記憶がありません。


小学生の時、家庭科の授業で、さしこのぞうきんを作った時、私のは、縫い目がきっちりそろっていたからか、先生から学校に見本で飾らせて、と言われました。


そのさしこのぞうきんは、母の日の為にみんな作っていたのです。

お母さんにあげるために。


私は迷わず断りました。

お母さんにあげたいです、と言いました。

先生は残念そうでした。


そういうんじゃなくて、もっと甘い、いい子だね、かわいい子だね、お利口さんだね、そういう種類のほめかたです。


まず、両親は二人ともシャイなのか、何か、家族が家族をほめるなんて、気恥ずかしい、みたいな人たちでした。


だから、両親からはありえないし、その他を考えて思い返しても、面白いね、は何回かありましたが、甘い感じのは私はもらえませんでした。


もっとほめてほしいと思った記憶はありません。


ほめられて育つ、育たないがうつ病に関係してると、おぼろげだけど、昔本で読んだ気がします。


ふと思い出し、書いてみました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る