六月は見ている

 𠮟咤を崩す君の声。

 枯れた大地に触れた雨。

 霞む湖、蓮一つ。

 似たり寄ったり繰り返す、分からず終いに踊り子が。

 おいでおいで、と招き入れ優しくすべてを壊すだろう。

 利口な虫になりなさい。不屈な藻掻きは嫌いじゃない。

 逃げ場のない集落に、今日も君は思うのだ。

「心配しなくても、走っている。」

 目の前には、誰?

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