Middle 06
Scene Player ――― 恭恵愛心
信士:どこに向かうのかな?
鷹臣:困ったときの緑地公園!
緑地公園(りょくちこうえん)……本編でPC達が青春した名所。去っていく陸を止められなかった瑞希がやり場のない気持ちを壁にぶつけたシーンでは全米が涙した。
信士:緑地いいね。緑地に行ったということで。人気がないという設定だったから都合がよいですしね。
マナ:本編で裏切りがあった思い出の場所だね。
鷹臣:そのときは手ごろな壁が叩かれていたし、緑地公園かわいそう。
マナ:そうでしたっけ。
信士:とにかく陸は何かを探している! そして陸は何かを見つけたようだよ in SHIGEMI。
鷹臣:OH SHIGEMI。
辻蓮:OUR SHIGEMI。
鷹臣:MY SISTER WAS IN SHIGEMI。
SHIGEMI(しげみ)……敵等から身を隠すために潜む場所。瑞希とつばさも例に漏れずお世話になった。
信士:陸が何かに向かって手を伸ばしたそのとき、頭を抱えてうずくまってしまうのだ。
マナ:「遅かったかしら……」
信士:何かあったようだ! SHIGEMIに飛び込むぞ。「陸っ!」
鷹臣:大丈夫、いざとなったら俺が息吹するから。安心して暴れたまえ!
マナ:おお、それは安心。
信士:陸を助け起こそうとした瞬間! 陸は異常なスピードで腕を掻い潜り、距離をあけた!
辻蓮:「陸先輩!?」
マナ:「陸くん!?」
鷹臣:「……」
信士:そしてゆらりと立ち上がると、目をカッと見開く!!! 瞳孔が開いて怖い!
マナ:闇陸だー、わーい。
鷹臣:「彼は……いや、”奴”には、俺たちの声は届いていない」
信士:陸とは思えないほど邪悪な表情でにやりと笑う「ふふふ、バカの振りをするのも楽じゃないですね」
鷹臣:声は届いてたわ。意外と話は通じそうだわ。
信士:とりあえずこれだけは言いたかった(笑)ほら、みんなもいろいろあるでしょ?
マナ:(陸)「人間の身体。思った以上に扱いやすそうですね」
信士:(陸)「気づいていないのですが? あなたがたがここにおびき寄せられたことに!」
辻蓮:「正直おびき寄せられてやったっすけどねえ……」
鷹臣:お? 闇蓮?
マナ:(辻蓮)「ここまで思い通りだと正直笑いをこらえるのに必死だったっすよ……」
信士:(辻蓮)「すべて、僕のシナリオ通りっすね」
辻蓮:みんな嬉々として発言しすぎでしょう。「まあ非戦闘要員なんでこれ以上はかんべんして欲しいっす」と言いながらSHIGEMIに隠れます。
鷹臣:「なにが目的だ? ……“絶対運命”」
信士:(陸)「目的? 目的とはなんですか? 運命とは逆らえぬもの。私が与えた運命から何人も逃れることはできない!」
マナ:(陸)「そう、運命の歯車はすでに動き出してしまっているのですよ。フフフフ」みんなも闇陸やっといた方がいいよ。今しかチャンスないよ?
鷹臣:よくねえええ!「彼の優しい心はこんな運命なんか望んでいない!」
信士:(陸)「UGNの次はFHにでも攻撃してみましょうか、フフフ」
マナ:(陸)「ふむ。人間になると余計な感情に縛られるものですね。家族、友人、こんなものはしがらみでしかない」
信士:(陸)「ならいっそ、ここでそのしがらみを絶ってしまいましょう! ハハハハ!!!」そう言って右手に雷を具現化したようなムチが表れる。雷の音が空気を切り裂く!
マナ:「(やはりあのお方の言うとおり、始末しておいた方がよさそうね)」
信士:「貴様っ!! ……許さん、ぞお―――!!」信士が吼えると、スーツがはじけ飛ぶ! 周囲に炎が渦巻く!
鷹臣:はじけた―――――――――!
信士:それに呼応するように陸からも《ワーディング》が展開される。妄想にまみれた欲望の空間だ。ときたま「父さん愛」という言葉が聞こえてくる。
辻蓮:欲望(笑)
鷹臣:「言語は通じるようだが、会話は通じないようだな。……くそ、やむを得ないか」
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