実は不思議の国のアリスのオリジナルを読んだことがありません。
そんな自分でも物語の内容がスラスラと入ってきて、大変読みやすい作品です。
おとぎ話のように次々と展開していくストーリーに、キャラクターたちがやり取りする含蓄のある言葉からは、作者様の想いがストレートに伝わってくるようでした。
赤の女王の仮説のように、物語も常に進化を続けているのでしょう。
とどまっていはいけないのですね。
一番大人であるはずのルクアが実は喜怒哀楽豊かであったり、簡単に感情的になったりしているのが面白いです。
もしかしたら「大人と言ってもこんなもん」ということを暗に言いたいのかもしれませんが(笑)
物語修正師や物語の住人の種類など、設定や世界観もよく考えられていると感心しました。
不思議の国のアリスにエルフが出てもおかしくないのです。
情報の出し方も話の中で自然に出てきており、似たような作品を作っている自分には参考になる点がとても多かったです。
不思議の国のアリスを知っている方も知らない方にもオススメしたい作品です。