少女が目を閉じ静かに祈りを捧げると、その身体は光を放ちはじめ、近くにいるものが吹き飛ぶ程の衝撃がほとばしった。


「よすんだ! その力を使えば、存在そのものが消滅するぞ!」


「構わないわ。私にはそれでも成し遂げるべきことがあるの。もう、こうするしかない……」


 少女は最後に微笑んだ。


「今まで楽しかったわ。それじゃ、さよなら……」


「やめろ!」


「はああああああ!!!!!!」


「やめろーー!!」


 それでも、かぶは抜けません。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る