ララちゃまの憂鬱らしきナニカ

「忌々しい……。あの戦い以来、黒いものを見るのが嫌になった」


 アルマ帝国第四皇女、ララ・アルマ・バーンスタインは、自室でベッドに体を投げだしていた。


「それもこれも、あのAsrionアズリオンとかいう魔導騎士ベルムバンツェが悪いのだ! 更に言えば、Asrionアズリオン搭乗者ドールマスターである……シュランメルト・バッハシュタインという男も!」


 ララはヤケを起こしながら、乱暴に――流石に引き裂きはしないが――服を脱ぎ捨てる。


「シュランメルト・バッハシュタイン……忌々しい、私に生まれて初めて、土を付けたあの男!」


 そしてパンツ越しに、右手の指先をあてがう。


「悔しい……悔しい悔しい悔しい! 悔しいぞ、シュランメルト・バッハシュタイン……んっ❤」


 ララの声に、甘いものが混じり始めた。


「貴様っ❤ たかが一度、私に勝ったからってぇ……❤ 調子に、乗るなぁ❤」


 言いつつ、左手の指先を胸にあてがう。

 具体的には……胸にちょこんと立った、蕾にである。


「ふあっ❤ やめろ❤ そこは弱いんだぁ❤」


 口ではそう言いながらも、動かす指を止めないララ。


「あひっ❤ やめろぉ❤ おかしくなるぅ❤❤❤」


 やがて、指先の動きが速くなった。

 同時に、ララの声も必死さを増す。


「ふあっ❤ イっくううう~~~~~っ!!!❤❤❤」


 ビクンビクンとのけぞり、そしてしばし、動きを止める。

 ララは荒い呼吸を、ゆっくり整えていた。


「はぁっ、はぁっ、はぁ……❤ まったく、私もおかしくなったものだ……。何故だか知らんが、どうしても、あの男を想ってしまうんだ。どうしたものか……」


 ララはしばしベッドに沈んでいたが、やがてゆっくりと起き上がると、服を整えて眠ったのであった。

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