“おまじない”

※今回は「ララちゃま」が出ます。




「大叔母様~❤」

「ぐっ、また貴様かグレイス!」


 カメリア宮殿の廊下にて。

 グレイスは例のごとく、ララを捕まえていたのだ。


「ねぇ大叔母様ぁ」

「何だ」


 グレイスの甘ったるい声を聞いて、げんなりした様子を露骨に見せるララ。

 だがグレイスはお構いなしに、ララに告げた。


「おまじないをかけたいのです」

「私にか?」

「はぁい❤

 ですから、わたくしの部屋へ……」

「ふん」


 ツンツンした様子を見せつつも、ララは素直にグレイスの部屋へとついて行った。


     *


「……で、そのおまじないとは何だ?」

「大叔母様ぁ❤」

「きゃっ!?」


 部屋に着き、ベッドへ座るや否や、グレイスは後ろからララを抱きしめた。

 をララの胸に添えて。


「ほーら……❤

 おおきくなぁれ、おおきくなぁーれ……❤」

「……!」


 グレイスは耳元で囁きながら、ララのまな板同然な胸を優しく撫でまわす。

 ララは羞恥と……あと多分激怒によって、顔を真っ赤に染めていた。


「いっぱい栄養ためて、おおきくなぁーれ……ぎゅ~っ❤」


 最後にララを抱きしめると、グレイスはテレポートで逃走した。


「……」


 残されたララは、ただ茫然としていた。

 ややあって、一言。


「きぃいいいいいいさぁああああああまぁああああああああああああああッ!!!」


 ララの絶叫は、カメリア宮殿中に響いたのであった。



作者からの追伸


 はい、アリ・ハリラーです。


 ララちゃまの胸について、からかってみました。

 基本に立ち返る、というものですね。


 では、今回はここまで!

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