第7話 時は過ぎて

毎日毎日、パンのクズか生のコメだけでしたが、小屋の隅に生える草などを食べてヒヨコは少しずつ成長していきました。飼っている人間の方はというと、仕事があるというものの特に関心もないようです。毎日毎日、人間の怒鳴り声が絶えない家でしたが、自分に向けられた言葉では無いようなので、耳障りにはなるにしろなんとか聞き過ごして暮らしていきました。


そうこうするうちにヒヨコはすっかり大きくなり、大人のニワトリと同じくらいまで成長しました。


そして、とある日の夜、人間が小屋のドアを開け入ってきました。

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