身知らず柿

 献上柿で会津身知柿は有名になりましたが、ご存知ない方もいらっしゃるでしょう。身知らず柿の名は、枝が折れてしまうほどに実をつけるという、柿の特性を表しています。

 渋柿です。これを焼酎で渋抜き(たる抜きとこの辺では言います)して食べるのですが。

 5日に収穫した身知らず柿、その日に父が亡くなったので、渋抜き作業は7日に行いました。


 段ボール箱に分厚く大きなビニール袋を入れ、底に折り畳んだ新聞紙を敷いて、柿渋抜き用の焼酎を霧吹きで掛けます。新聞紙が湿ったら柿を1段並べ焼酎を霧吹き、更に柿を重ねて並べ焼酎を霧吹き、と3段ほど積んだら焼酎で湿らせた新聞紙を上に掛け、ビニールの口を閉じて段ボールを封印。

 このまま三週間。今は炭酸ガスであっという間に渋抜き出来る方法もあるようですが、我が家では昔ながらの方法で渋抜きにチャレンジしました。

 一昨年までは実家が作っていたのです。昨年はバタバタで柿の収穫すらしなかったのですね。


 今日、ドキドキしながら開封してみると、数個ぶよぶよになったりカビたりしていましたが、上手に渋が抜けていました!

 大好きなんですよ、身知らず柿。

 独特の食感と甘さ。ただし、開封後は日保ちがしないので、早く食べないとベタベタに柔らかくなってしまいます。(涙)

 冷蔵庫で保管したり、冷凍してシャーベットみたいにして食べたりする方も居るんですが、私は硬めのうちに食べたいのです。


 なので、仕上がった柿は一斉に配ってしまいます。食べる分だけ残して、実家や義妹や馴染みのスナック、ダーサンの叔母宅へ。美味しいうちに配って、美味しいうちに食べちゃう。

 もっと食べたかったなぁというくらいが、一番の贅沢です。

 94個もあるので、食べ甲斐も配り甲斐もありますよ。



*2018/11/28(水)


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